『身内がトラブルに遭ったときの手続き』を企画するにあたり、スタッフがまず気になったのが、一般の人が法的トラブルに巻き込まれるのはどんなケースが多いかということ。そこで、法制度に関する情報提供や経済的に余裕のない人に対する弁護士費用等の立て替えなどを行っている日本司法支援センター(法テラス)に協力していただき、40〜60代の女性からの相談が多いトラブルをあげていただきました。
その結果、上位にあがったのはやはり「離婚や男女トラブル」「相続や遺言」「金銭の借り入れ」などです。法テラスの運営に長く関与していた田中晴雄弁護士は「離婚事件は、よくあるトラブルに見えますが、本人にとっては初めてのこと。しかも、トラブルの内容や解決の糸口は一人一人違います。感情的にもなりがちですから、法律の力を借りることが重要なトラブルの解決の代表といえるでしょう」と解説します。実際、裁判所を利用する離婚案件は増え続けており、2017年は過去最高でした。
そうした中、法的解決が必要になっているトラブルとして最近増えているのが、「SNSによるトラブル」や「悪質商法に巻き込まれるトラブル」。架空請求や振り込め詐欺などの手口はますます巧妙になっているようです。