くらし

石黒智子さんの工夫ある暮らし。冷蔵庫の収納スタイルを、他の場所にも応用して。【後編】

毎日使う冷蔵庫は、整理・収納の基本。そこで訓練した方法を家じゅうに活かせば、家族にとって暮らしやすい空間が生まれます。
  • 撮影・岩本慶三

【1】自分以外も使いやすいように 一目瞭然の並べ方をする。

《洋食器は棚、和食器は引き出しに。》棚の一番下には毎日使う洋食器、最上段には来客用のマグやグラスを。引き出しの中の和食器は取り出しやすいようにゆとりをもって並べた。

家族みんなが使いやすいように考えられたのが冷蔵庫なら、家族以外の来客までもが使いやすく整頓されているのが石黒家の台所だ。食器棚には扉がなく、調理器具や家電もしまいこまずに見える所に配置。一目でどこに何があるかを把握しやすいオープンな空間になっている。
「誰でも入りやすい台所にしたかったんです。その狙いどおり、友人が集まる時には、みんな気楽に食器を出し入れしたり、料理をしたりしています」

そのほか、薬や掃除道具など、「どこにあったっけ?」と家族に聞かれがちなものも1カ所にまとめて全体を見渡せるように管理することで、自分も家族も、ものを探すストレスから解放された。

《引き出しを薬箱として活用。家の中で一番ケガをしやすい台所に、薬や絆創膏を置く。》一般的な薬箱は狭くて高さがあるものが多く、中身全体が見えにくい。そこで、台所の広めの引き出しを利用。マスクや体温計もここに。
《家族で使う掃除用具は 通路の一角の壁に吊るし、すべてまとめて収納。》掃除機にほうき、ちりとり、ホコリ取りブラシなど。左上の木箱は、ザッハトルテが入っていたもの。掃除機の紙パックを入れている。

【2】収納容器の形状でその中身を判別する。

冷蔵庫内の収納容器は、ラベルを貼るのではなく、ものによって形を替えたり、透明なものを選ぶことで中身を見分けるのが石黒さん流。この考え方は、仕事机の下の小物の収納にも共通している。
「お菓子の缶や手作りの箱など色も形もバラバラの容れ物を中身と対応させておけば、迷わずすぐに取り出せます」

《容器はどこか一部が透明なものを。》冷蔵庫で使う収納容器は、蓋や側面が透明で、蓋を開けなくても中身がわかるものを。右から、常備しているらっきょう、梅干し、たくあん。
《質感や色合いも様々な容れ物を並べれば 見た目にも楽しい。》木箱には裁縫道具、黄色い缶には刺繡用の布が。ほかにもボタンや切手、ハガキなど。細細したものも1カ所にまとめておけば行方不明にならない。
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