くらし

【揚げ物】理屈がわかれば“面倒”は“コツ”になる。川津幸子さんの料理の基本形。

毎日つくる料理だからこそ、手早くおいしく安心して口にできるものを。そんな食卓を実現し、家庭料理のレパートリーの幅がさらに広がる知恵と技を、川津幸子さんにたっぷり教わります。
  • 撮影・青木和義 スタイリング・綾部恵美子 文・新田草子

【揚げ物】音が変われば火が通ったしるし。油はたっぷりと使います。

後始末が面倒でおっくうになりがちな揚げ物ですが、油こしポットなど、いい道具があるとやる気も起きます。揚げ物は深めの鍋で、油もたっぷりと。結局それが一番効率的なんです。野菜はやや高めの170℃、下味をつけた肉は160℃で揚げます。肉は揚げすぎると硬くなるので、一口大の肉なら2〜3分くらいを目安に。火が通ったかどうかは、音で判断。入れた直後はしゅわーっと静かな音ですが、火が通ると具材から水分が出て、バチバチという音に変わります。

鶏の竜田揚げ

【材料】
鶏もも肉 2枚
ししとう 1パック
しょうが 1かけ
漬け汁[しょうゆ大さじ3 酒・みりん各大さじ1]
片栗粉 1/2カップ
揚げ油 適量

【作り方】
1. 鶏肉は余分な脂を取り除き、4cm四方に切る。
2. ボウルに漬け汁の材料を合わせ、しょうがをすりおろして汁を絞って加える。鶏肉を漬け、30分ほどおく。
3. 揚げ油を170℃に熱し、破裂防止のため、竹串などで穴を開けたししとうを揚げる。続いて揚げ油を160℃にする。ざるに上げて汁気をきった2に片栗粉をまぶし、余分な粉をはたいて揚げる。

6つのポイント

しょうがは絞って汁だけ加える。繊維を入れると焦げつきやすくなる。
ざるに上げて調味料の汁気をきると、片栗粉が薄くつき、カリッと揚がる。
下味のついている肉は、焦げないよう、でも火が通るよう160℃の油で。
一度に入れるのは4個くらいまで。片栗粉をまぶしたらすぐに揚げる。
揚がったらペーパーで油をきり、その後金網にのせておくとクリスピーに。
熱いうちにカスを除く。きちんとこした油なら、4~5回は調理に使える。

※レシピは原則的に4人分、電子レンジは500Wです。

川津幸子(かわつ・ゆきこ)●料理研究家。家庭料理のコツをわかりやすく解説する姿勢にファン多数。著書に『100文字レシピ』シリーズ、『あいうえおいしい。』『あの味が自分でできる くいしんぼレシピ』など。

『クロワッサン』969号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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