山崎 荻原さんは、お金の置き場所はどこにしていますか?
荻原 銀行です。金利は安くても、金庫のつもりで。私は現金主義ですけれど、タンス預金はよくないですから。
山崎 タンス預金はダメですね。
荻原 特にお年寄りはどこにしまったか、わすれてしまいます。オレオレ詐欺に引っかかってレターパックでお金を送ってしまうのも、自宅に現金を置いているからでしょう。
山崎 普通預金は相対的には悪くないですね。今、定期預金でも国債でも金利は0%に近いから。
荻原 山崎さんは、お金はどこに?
山崎 私は個人向け国債です。銀行よりも安全だと思います。銀行が倒産した場合、保護されるのは1000万円と利息分までなので。
荻原 もし3000万円あったら、3つの銀行に分けて預けては?
山崎 銀行に置くと、コールセンターから金融商品の営業の電話がかかってきますよね。あれがどうも苦手で。
荻原 郵便局だと安心だと思っている人もいるみたいだけど……。
山崎 郵便局も銀行と同じですよね。ゆうちょ銀行という、ちょっと地味な銀行だと思ってください。
荻原 1億円預けると1年後に30万円キャッシュバックする大手証券会社もありますが、あれは“餌まき”だと思うべきです。口座を管理する銀行と違って、証券会社は誰がお金持ちなのかがわかりません。そこで、お金持ちを判別するために契約を取る作戦です。
山崎 「銀行よりもお得ですよ」と言ってお金を預かる。確かに得だけど、1年経つと、電話攻勢が始まります。自分の会社の金融商品の営業です。
荻原 あの手この手で投資に誘い込もうとしていますからね。