『チュルリョーニス展 内なる星図』国立西洋美術館──人間とリトアニアの神秘を描いたチュルリョーニス
文・青野尚子
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リトアニアを代表する芸術家、ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス。近年、再評価が高まるこの芸術家の大回顧展が開かれる。
チュルリョーニスは1875年、リトアニア南部の町で生まれた。幼少の頃から音楽の才能を発揮、ポーランドのワルシャワ音楽院で作曲を学ぶ。音楽だけでなく絵画にも興味を持ち、1902年ごろから本格的に絵の道を目指すようになった。1904年にはワルシャワ美術学校に入学、35歳で夭折するまでわずか6年ほどの間に300点以上の作品を残す。
彼の着想源の一つに故郷リトアニアの美しい自然がある。ただしその描写の多くは写実的なものではなく、自然の生命感が抽象的、抒情的に表現されている。またソナタ形式による連作など、音楽の形式を絵画に応用したものもある。静止している絵に時間の要素を持ち込もうというものだ。
彼の時代にはリトアニアで民族解放の機運が高くなっていた。チュルリョーニスはリトアニアの民話や民謡、民芸などが民族の復興に不可欠だと考え、伝統的なモチーフを積極的に取り入れる。また当時ヨーロッパで注目されていた神智学などにも関心を寄せていた。彼の絵には人間の精神世界や宇宙の神秘を解き明かそうとした思考のあとがうかがえる。
この個展は日本では34年ぶりのもの。絵画のほかに楽譜など、彼の音楽についても紹介される。チュルリョーニスの繊細な感性に触れられる。
『チュルリョーニス展 内なる星図』
国立西洋美術館 3月28日(土)~6月14日(日)
近年、オルセー美術館などで展覧会が開催され、注目を集めるチュルリョーニス。本展では1mを超える大作《レックス(王)》が日本で初展示される。
『クロワッサン』1162号より
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