【手みやげをひとつ】宮武讃岐製麺所「元祖さぬきゆでうどん」──ミュージシャン・曽我部恵一さん推薦
撮影・MEGUMI 文・梅原加奈
ロックバンド「サニーデイ・サービス」でギター&ボーカルを務める曽我部恵一さんは香川県坂出市の出身。4年ほど前から、地元・坂出市の観光アンバサダーも務めている。手みやげも土地のものを、と選ぶのが『宮武讃岐製麺所』の〈元祖さぬきゆでうどん〉だ。
「讃岐うどんが全国的に知られるようになったのは、ここ20年ほど。僕が上京して以降のことだと思います。小さい頃から、うどんはごく身近なものでした。そんな日常食“うどん”が気づいたら郷土を象徴する名物になっていた。地元に誇れるものがあるのはありがたいこと。ここ数年は、帰省のたびにうどんを買って、東京に戻るとお世話になっている方々に手みやげとして配るようになりました」
香川のうどんはどこで食べてもおいしい、失敗なし、と言い切る曽我部さん。中でも足繁く通うのは、『宮武讃岐製麺所』が営む『いきいきうどん 坂出店』。
「実家からいちばん近い店で、僕にとって“ふだん使い”のお店です。帰省をしたら必ず1日1回は食べに行きます。もちもちとした弾力としっかりとしたコシ、のど越しのよさが揃った麺で、これぞ讃岐うどんというクオリティが味わえます。今回紹介している持ち帰り用の〈元祖さぬきゆでうどん〉は、その味をそのままに真空パックしたもの。常温で約5カ月保存ができるので、帰るたびに10箱ほど買い込んでいます。シンプルなかけうどんもおいしいし、飽きたらカレーうどんにするのもいいんじゃないかな」
大量に買いだめするものの、自分では食べずに配り切ってしまうそう。
「SNSを通して、ツアーでここへ行った、これを食べたと気軽に発信できる時代だからこそ、最近は、“地元のおいしいものです”と、手から手へとおみやげを渡すようなアナログな交流も楽しみたいなと思うようになりました」
宮武讃岐製麺所(みやたけさぬきせいめんじょ)
香川県丸亀市蓬莱町55-3 TEL:0877-24-3377 (営)8時〜17時、日曜・祝日休。元祖さぬきゆでうどん(10食入り。1食:麺200ℊ、つゆ付き)1,510円。創業70年を越える宮武讃岐製麺所。地元に愛される味を守り続ける。麺は、硬めの層を柔らかめの層で挟む三層構造麺を採用し、讃岐うどんの特長をしっかりと引き出す。
『クロワッサン』1152号より
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