【クロワッサン×ヘルスレントVol.3】福祉用具を利用して、自宅を安全に整える
撮影・黒川ひろみ ヘア&メイク・大宅理絵 イラストレーション・イオクサツキ 文・小沢緑子
「介護が初めての方によく聞かれるのが、家の『どこ』を整えて『何』を置けばいいかです」と、福祉用具専門相談員の葛西司さん。
優先度が高いのは、「寝室」「トイレ」「浴室」、それらの場所に移動する際に通る「廊下」や「玄関」。さらに今回、毎日の暮らしの喜びにつながる「食卓」や「おでかけ」の場面で役立つ用具も併せて教えてもらった。
「そもそも福祉用具はお困りごとに寄り添い、介護生活が“安心安全、快適”に送れるように助けてくれるもの」という葛西さん。
「介護度が変化すれば、歩行器から車椅子に……と別の用具が必要になることもあります。介護保険ではその都度、体の状態に合ったものを見直しながら利用できるので安心です」
福祉用具はレンタルもできるというから心強い。費用は、要介護・要支援認定を受ければ、自己負担額は全額の1〜3割で済む。月々抑えたレンタル料(一部は購入のみ)で便利な用具が利用できることを覚えておこう。
〈 寝室 〉
介護される人が必要になることが多いのが「介護ベッド」。介護保険では要介護2以上から借りられる。「起き上がりを補助する背上げ機能付きが標準です」
また、寝室ではベッドからトイレに立つ際の動線上の問題の相談も多く、「特に夜間は移動中に転倒する率が高く、寝室からトイレまでの動線上の要所に『手すり』をつける提案もします。ベッドサイドに置ける『ポータブルトイレ』も人気で、夜間用として利用する人もいます」
〈 玄関、廊下 〉
「介護生活においては、いかに“転ばない”で過ごすかが重要なポイントになります。万が一、転倒から骨折やケガをして動けなくなると介護度が上がるリスクもありますから、その悪循環を避けるためにも、玄関、廊下には『手すり』の設置を希望する人は多いです」(葛西さん)
段差のある玄関なら上り下りの助けになるし、廊下ならつかまりながら安心して移動できるようになる。
「室内では『歩行器』の利用も、転倒防止に効果的です」
〈 トイレ&浴室 〉
「介護度にかかわらず、『自分でトイレに行きたい』気持ちがみなさん強く、それを目標にリハビリをすることも。その場合、やはり『手すり』の設置が有効。床置きタイプ、便器に取り付けるタイプ、天井の強度があれば突っ張り棒タイプの手すりを設置することも可能です」
浴室も、浴槽の縁に取り付ける手すりタイプがある。湯船への出入り、洗い場での動作補助に役立つ。
〈 食卓 〉
「介護保険の対象ではなく買い取りになりますが、食卓で使うと食べる動作がラクになる『自助食器』や、握りやすいお箸やカトラリーなどの『自助具』もあります」
たとえば、握力が弱く手指が動かしにくい場合も、持ちやすい取っ手付き、片手ですくいやすいよう内側に返しがある食器がある。また、握りやすいようトング状になった箸、柄が太いスプーンやフォークもあり便利だ。
〈 おでかけ 〉
転倒しないよう移動したいのは、家の外ならなおさら。
「外出時の『車椅子』は介助する人に押してもらう介助式が主流。軽量&コンパクトで車に積み込みやすいもの、肘掛けが上がりべッドから移乗しやすいもの、電動タイプなど種類が豊富で、目的に合わせて選べます」(葛西さん)
「杖」や「歩行車」は、一部が介護保険の対象になる。
「杖は1本杖は対象外ですが、4点杖は対象。歩行車は今増えている買い物時に上に買い物カゴが載せられるタイプ、人気の椅子付きで座れるタイプも対象です」
――新田恵利さんの「私の場合」
「母は、小回りが利くタイプの車椅子を利用。体力があるうちは、自分で動かして家の中を移動していました。車椅子に乗ったままキッチンが使えるようシンク下をDIYで改造(下写真)していたので、電気ケトルでお茶を淹れたり、自分でできることを楽しんでいましたね」( 新田恵利さん)
ダスキン ヘルスレントを利用するためのQ&A
Q.福祉用具をレンタルしたいときはどうすればいいですか?
介護保険の認定を受けている人は担当のケアマネジャーに相談を。「スタッフがケアマネジャーと連携をとりながら自宅を訪問して選定、提案します」。突然の骨折などで『今日借りたい』という時も対応可能。「その場合はダスキンの365日対応のコンタクトセンターに電話を。最寄りの店舗をご紹介します」(ダスキン ヘルスレント事業部)
Q.事前にお試しはできますか?また利用中はメンテナンスをしてもらえますか?
「必ずお試しができます。歩行器、車椅子などは体形によっても合うものが違うので、数種類の候補から選んでいただき7日間お試し。合わない場合はまた違うものをお試し可能です」。利用中のメンテナンスは、ダスキン ヘルスレントの場合、3カ月ごとが基本。「福祉用具専門相談員の資格をもつスタッフが訪問し、取り換える必要がある場合は随時ご提案します」
Q.ダスキン ヘルスレントを選ぶ良さって?
全国に約190店舗ありサポート体制が充実。スピード感をもって対応してくれる。「独自基準をクリアした約3,100アイテムの福祉用具が常に揃っていることも強みです」。親の旅行時、子の家への短期滞在など、短期レンタルの利用も可能。「『最近、親の足元がふらついて杖だけだと心配』など、介護にまつわる小さな心配事も受け付けています。何でもご相談ください」
問合せ先
ダスキン コンタクトセンター TEL:0120-100-100(8時〜20時)
https://healthrent.duskin.jp/
※こちらの問合せの際は、【広告番号ヘルスレント65】とお伝えください。
※記載の自己負担月額は1割負担、販売商品は全額負担の場合。
※2025年7月現在の価格
『クロワッサン』1149号より