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そら豆の白和え──松田美智子の「くらしの歳時記」

古くから伝わる習慣やしつらい、暮らしの知恵。松田美智子さんが取り入れている“歳時記”を紹介します。

撮影・鍋島徳恭

そら豆の白和え

そら豆の白和え──松田美智子の「くらしの歳時記」

そら豆の薄皮をむいて、沸騰した湯から塩ゆでをします
昔の料理本を見ると、「天豆(そらまめ)」と書いてあります。そら豆は空に向かって伸びるので、そら豆といわれるそうですね。ゆでたてのそら豆が好物ですが、ただの塩ゆでなのに、加減が難しい。柔らかすぎず、硬すぎず、豆は甘くというちょうどいい加減になかなか仕上がりません。もぎたてのそら豆は、さやからも出しやすく、黒いツメといわれる部分も削ぎやすいものですが、市販のそら豆は豆自体が硬いものもあるので、あらかじめ薄皮をむいて調理をします。豆の大きさを揃え、楊枝を刺して素揚げにしたり、中華風に卵白と合わせて炒め物にする方法もありますが、今回はお豆腐と白胡麻でシンプルな白和えに。そら豆の甘みが引き立ちます。ちなみに、BBQのときにはさやごと薄い塩水に浸けて、さやのまま焼きますが、豆もさることながら、わたのとろっとした部分をスプーンですくって食べると風味が良く最高! 豆も薄皮ごと食べられます。

浅く切り込みを入れて薄皮を外します

そら豆の白和え──松田美智子の「くらしの歳時記」

そら豆500gをさやから出し、薄皮の真ん中の少しへこんだあたりの表面に、包丁の刃先で1センチ幅ぐらいの切り込みを入れ、薄い塩水に15分くらい浸す。木綿豆腐1丁の水を切る。白胡麻大さじ3を炒って擂り鉢で7分ずりにし、豆腐を加え、三温糖大さじ1½、煮切り酒大さじ2を合わせてすり、魚醤小さじ1〜2で味を調える。豆は切り込み部分から薄皮を外し、沸騰した湯に塩を加えてゆでる。豆の大きさでゆで時間は加減し、硬めにゆでたら、平ザルにあげ、あおいで冷ます。豆腐の和え衣と合わせる。

  • 松田美智子

    松田美智子 さん (まつだ・みちこ)

    料理研究家

    近著『家庭料理は郷土料理から始まります。』(平凡社)ほか著書多数。調理道具「JIZAI」をプロデュース。m-cooking.com

『クロワッサン』1141号より

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