自分を構成する本を並べて自己表現——森田紗都姫さんの個性あふれる本棚
仕事の一環として、究極の私的空間として。本棚の使い方は本当にひとそれぞれ。今回は一筋縄ではいかない究極の本棚を見せてもらった。
撮影・柳原久子 文・鳥澤 光 構成・中條裕子
高知・仁淀川(によどがわ)のブルーを再現した壁に足場板をつけた、シェアする本棚。
「リビングで一人仕事をしているときに手に取ったり目にしたい本と、友人や知人と寛ぐ時間に一緒に開いたり薦めたりしたい本はここに並べます。年に1回は陳列を見直し入れ替えているので、この本棚を見てもらえれば、私がずっと大切にしてきたものと現在進行形の興味をわかってもらえる。自己表現の一環ともいえるスペースです」
古いものは16年間本棚の一角にあり、一番新しい新訳版『センス・オブ・ワンダー』も、大学時代から上遠恵子の旧訳で何度も読んできた人生の一冊だ。
「地球や自然と人との関係性を考え、自然を五感で感じることがいかに贅沢であるかを思い出させてくれる、今の仕事の礎にもなっている大切なことを教えてくれた本です。昨年出た森田真生さんによる新訳は造本の美しさも感動的!人に薦めたり贈ったりしてすでに3冊が旅立っていきました。またまとめ買いしようと思っています」
『クロワッサン』1136号より
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