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自分を構成する本を並べて自己表現——森田紗都姫さんの個性あふれる本棚

仕事の一環として、究極の私的空間として。本棚の使い方は本当にひとそれぞれ。今回は一筋縄ではいかない究極の本棚を見せてもらった。

撮影・柳原久子 文・鳥澤 光 構成・中條裕子

高知・仁淀川(によどがわ)のブルーを再現した壁に足場板をつけた、シェアする本棚。

「リビングで一人仕事をしているときに手に取ったり目にしたい本と、友人や知人と寛ぐ時間に一緒に開いたり薦めたりしたい本はここに並べます。年に1回は陳列を見直し入れ替えているので、この本棚を見てもらえれば、私がずっと大切にしてきたものと現在進行形の興味をわかってもらえる。自己表現の一環ともいえるスペースです」

左から、1988年から改訂を加えて刷られ続けている『牧野和漢薬草大圖鑑』、生き方の指針とする詩「あなたはそこに」が収められた谷川俊太郎『魂のいちばんおいしいところ』、『スローフード宣言』の題で邦訳もあるアリス・ウォータース『WE ARE WHAT WE EAT』、開発や自然との関係を考える重要な視点を与えてくれる、ジル・クレマン『動いている庭』、レ イチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』新訳版。西村ツチカの装画も美しい。
左から、1988年から改訂を加えて刷られ続けている『牧野和漢薬草大圖鑑』、生き方の指針とする詩「あなたはそこに」が収められた谷川俊太郎『魂のいちばんおいしいところ』、『スローフード宣言』の題で邦訳もあるアリス・ウォータース『WE ARE WHAT WE EAT』、開発や自然との関係を考える重要な視点を与えてくれる、ジル・クレマン『動いている庭』、レ イチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』新訳版。西村ツチカの装画も美しい。

古いものは16年間本棚の一角にあり、一番新しい新訳版『センス・オブ・ワンダー』も、大学時代から上遠恵子の旧訳で何度も読んできた人生の一冊だ。

壁にブラケットを打ち、足場板をのせてDIY。
壁にブラケットを打ち、足場板をのせてDIY。

「地球や自然と人との関係性を考え、自然を五感で感じることがいかに贅沢であるかを思い出させてくれる、今の仕事の礎にもなっている大切なことを教えてくれた本です。昨年出た森田真生さんによる新訳は造本の美しさも感動的!人に薦めたり贈ったりしてすでに3冊が旅立っていきました。またまとめ買いしようと思っています」

植物に囲まれたリビングの壁一面を本専用のスペースに。植物、生活、デザイン、建築の本が多い。
植物に囲まれたリビングの壁一面を本専用のスペースに。植物、生活、デザイン、建築の本が多い。
  • 森田紗都姫

    森田紗都姫 さん (もりた・さつき)

    ガーデンデザイナー

    高知県出身。「維苑」代表。ランドスケープや室内の植物のコーディネート、デザイン、施工、イベント企画も手がける。

『クロワッサン』1136号より

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