料理研究家・藤井恵さんの「今の私が大事にしている、買い物のルール」
料理の道を極める藤井恵さんが辿り着いた買い物のルールとは?
撮影・木寺紀雄、太田太朗 文・保手濱奈美
根っからの“道具好き”という藤井恵さん。アトリエには長年にわたり買い集めた膨大な数のキッチンツールが、美しく、丁寧に収納されている。
「同じ形でもサイズ違いがあれば、すべて買ってそれぞれの使い勝手を確かめます。微妙な差でも、どの料理に適しているかは、実際に使ってみないとわからない。買ってみたものの出番なし……なんて経験もしながら、ようやく自分に合う道具が一通り揃いました」
著書、『藤井恵 選りすぐり道具とレシピ』には、藤井さん愛用のアイテムがずらり。年齢を重ねた今こそ必要な基準で買ったものもあるという。
「少し寂しくはありますが、若い頃と比べると腕力の低下は否めません。そのため、道具の“軽さ”が購入の決め手に。例えば、トングも力を入れずに開閉できるものがいい。結局、重宝するのは、料理を面倒に思わない道具です」
料理研究家・藤井恵さんの“マイルール”
サイズ違いのある道具は、一通り揃える
「ambai」の雪平鍋は、別メーカーの落とし蓋も合わせてサイズ違いで4種類購入。「大は下ゆで用に、小は汁物を作る時にぴったり」
料理を面倒に思わないための道具を選ぶ
道具の“軽さ”がポイント。「あと、包丁は刃が薄いほど扱いやすい。私は使う前に毎回研ぎますが、よく切れると肩凝りもしません」
欲しいものは、頭の中にリストアップ
リストアップしておくことで、リストにないものの衝動買いを防げる。「この茶碗は思い描いていたとおりの佇まい。おかげで即決できました」
『クロワッサン』1131号より
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