新しいスマホや車を買ったとき、出費は痛いけれどやっぱりわくわくしてしまう。およそ100年前、飛行機や蓄音機などが普及し始めたときにも人々はそんな気持ちになったはず。その気分が伝わってくるアートやデザインが箱根のポーラ美術館で展示されている。「マシン・エイジ」、機械の時代とも呼ばれた1920~30年代を中心に、現代美術までが並ぶ。
最初の展示室では青い車が目を引く。これを製造したブガッティは彫刻家の祖父と、家具・宝飾デザイナーの父のもとに生まれた。車はただ走ればいいってものじゃない、美しくなければ。そんな彼の声が聞こえてきそうだ。