原田ひ香さん(以下、原田) 今、20〜30代はどんどん投資していいんじゃない?という流れだし、60〜70代だとそれより生活を整えていったほうがいいとなる。でも、子どもが手を離れ、老後も視野に入る50代はどっちつかず。投資を急に始めるのも、という気もするし。その辺りはどうでしょうか?
横山光昭さん(以下、横山) 50代でも毎月家計がプラスで、預貯金も生活費の1年分くらいある状況ならば、始めてもよいのでは。FXや暗号資産のようなものではなく、iDeCoやNISAを使って投資信託を積み立てていく長期・分散を前提にした投資はいいと思います。
原田 運用できる期間が何年以上あればやったほうがいいとかありますか?
横山 本当は20年、最低10年は欲しいかな、と。早くから長くやってほしいというのはあります。
原田 一方で、そこまで老後を怖がらなくてもいいのかなとも思うことも。2000万円問題もありましたが、世の中でそれを言い過ぎてるのでは、と。
横山 あれは一つの例であって自分の例を考えないとね、と当時もお伝えしていたんです。月々の生活費としてかかる金額から年金支給額を引いて、足りない分に30年かけてという話なんですよね、ざっくり言えば。でもモデルケースの基準になっている月々の生活費のおよそ26万5000円って誰の基準?一般的ってなんだ?となる。