銀色の缶の蓋を開けると、詰められているのはツバメやペンギン、鳩、千鳥の4種の鳥の形をしたクッキー。何とも愛らしいこのクッキーを手みやげに薦めてくれたのは、女優の坂井真紀さんだ。
「娘のお友だちのお母様からいただいたのが最初です。まず見た目のかわいさに魅せられました。食べてみると素朴で、とてもおいしい。原材料を確認したら、シンプルで安心なものだけで作られていたので、お子さんがいる家庭にも安心してお渡しできると思い、以来、手みやげに使わせてもらっています」
販売しているのは、東麻布の住宅街で創業した『菓子工房ルスルス』。「あたり前のことを、丁寧に」をモットーに、シンプルな焼き菓子を作っている店だ。
「鳥のかたちクッキー」はレモン風味のアイシングクッキーで、中には折り紙が添えられている。茜色を中心とした3色で、クッキーをのせれば〝夕焼け空を飛ぶ鳥〟のイメージになるという心憎い演出だ。
「手みやげを渡す時は、そんな心遣いやパッケージ、包装紙の美しさでも幸せな気持ちになると思っているので、そこも選ぶポイントの一つになっています」
クッキーは大好きで、忙しい日々の合間に、小学生の娘と焼くこともある。
「最近では、一緒にポルボローネを作りました。娘が音楽をきっかけにスペインに興味を持ったので、調べていくうちにたどり着いた、口に入れるとホロホロとほどけるスペイン発祥のクッキーです」
手みやげひとつとっても原材料をきちんと調べるだけあって、坂井さんは日々の食事も大切にしている。
「子どもの成長を見ても、口に入れるもので体は作られていると感じます。食べることは、生きる源。私の料理はもっぱら母から教わった家庭料理なので、時間ができたら本格的な料理を習ってみたい。お菓子の教室にも行ってみたいですね」