リビング、玄関、水回り…置きたい場所によってグリーンの選び方は変わります。
撮影・柳原久子 構成&文・中條裕子
置きたい場所によって、グリーンの選び方は変わります。
店先で見かけたグリーンを気に入ってというきっかけもよいけれど、置く場所と目的を考えて購入することが、枯らさず育てることにつながる、とグリーンプランナーの森田紗都姫さん。
「世話をするモチベーションと関心は比例するので、こだわって選ぶと大切にしようと思うもの。感覚的な出合いだと、環境や自分にその植物が合っているのか考える時間がなかったりすることも。植物は生き物なので関心を持って接しないと枯れてしまう。選ぶ段階から興味を持って楽しめたら、管理への関心も高まるのかなと思います」
こういう場所でこんな感じで育てたいとイメージして、自宅のインテリアのテイストや自身のライフスタイルを確認しながら植物を選ぶことが大切に。
寝室
■ 大きな葉の植物で調湿とリラクゼーション効果も。
あまり日に当てなくても大丈夫な耐陰性のある植物で、大きめの葉の植物がおすすめ。葉が大きいと湿度調節をしてくれ、緑を見ながらリラックスもでき、心身によい影響が。水やりは週1程度の頻度が高くないものを。
寝室におすすめ
●ツピタンサス
●フィロデンドロン クッカバラ
玄関
華やかな気持ちになれる、乾燥や暗さに強い植物を。
家の中でも光が差さず風通しもよくない場所なので、乾燥に強く暗くても大丈夫な耐陰性のある植物を選ぶ。スペースがあまりない場合には、プランツスタンドの上に葉や枝が垂れ下がる植物を置くという方法も。1週間に1度ほど、部屋の明るい場所に午前中2〜3時間置くようにして。
玄関におすすめ
●ドナセナコンパクタ
●フィロデンドロン レッドコアコンゴ
リビング
高さのある大きめの鉢をインテリアの主役に置く。
大きなグリーンを置けるスペースがあることが多いので、インテリアの主役ともなる大きな鉢、シンボルツリーをまず選んで。
部屋の高さの3分の2くらい、1.6〜2.0m程度の大きさのものがおすすめ。
大きな鉢の根元を隠すよう、葉の大きな低木と合わせて置くとバランスもよい。
リビングにおすすめ
●フィカスベンガレンシス
●エバーフレッシュ
水回り
エアプランツや人工土で、虫対策を第一に考えて。
湿度が高く梅雨時はコバエなどが発生しがちなので、人工の土で育ち、あまり日光に当てなくても大丈夫なものやエアプランツを。ただし、エアプランツは実は水を好むので、手洗いついでに水に潜らせて逆さに置くなどの根腐れを防ぐケアが必要に。
水回りにおすすめ
●ハイドロ観葉
●エアプランツキセログラフィカ
グリーンの大きさや形によって、吊るしたり並べたり、飾り方自由自在。
自宅のそれぞれの場所に合った植物をひと鉢ずつ置くのもいいけれど、もっと多くの緑に囲まれて暮らしたい、そんな時にはうまく組み合わせながら飾ってみる。
「複数の鉢を一緒に置く場合には、小さな葉を点、広い葉は面、シャープな形の葉なら線と考えて、それぞれを組み合わせるとバランスよく見えます」(森田さん)
植物を置くスペースがあまり取れないキッチンやダイニングでは、吊るして楽しむという手も。
「ハンギングするなら、上向きに成長するものではなく、下に伸びるほふく性の植物を選ぶと、目に入る緑の量が増えて楽しめますよ」
そして、多肉植物はじめ小さな鉢はいくつか並べて飾ると、水やりをする際に楽になるという利点が。
●葉の形により鉢をバランスよく配置。
中央手前のマドカズラは広い葉、右のザミオクルカスは小さな葉、左のミルクブッシュは細い葉が特徴。このように複数を飾る場合には、面、点、線といった葉の形の特性をバラけさせて組み合わせる。
●キッチンやダイニングは鉢を吊るして楽しむ。
ハンギングには、写真右のリプサリスなど乾燥地帯に育つ多肉植物を選ぶと、水やりの頻度も少なく手入れがしやすい。水やりと乾燥のケアが必要なエアプランツは、距離のある場所から眺める場合には、フェイクを取り入れてみても。
●日の当たる窓辺に小鉢をまとめて。
こまめな水やりが必要な小さな鉢は、並べて飾ると扱いやすい。日当たりのいい窓辺のスペースがキッチンにある場合には、ローズマリーやミント、イタリアンパセリなどのハーブを育てて、料理やドリンクに活用できる。
土に代わる素材で、 グリーンがより自由に育てやすく。
手軽に、まずは負担の少ないグリーンから育ててみたい。そんな初心者にも挑戦しやすい、今までにない形の観葉植物が登場。
手入れのしやすさの鍵は、土に代わる素材として開発されたパフカル。自然素材で環境に優しく、保水性も高いので水やりの負担も少なくて済む。
こうした、育てるのに失敗しにくいという特性を活かして、ギフトとして提案するのが「GG」。袋入り植物をそのまま、または付属の耐水性紙箱にパフカルチップスと移すのみ。
また、オンラインのグリーン診断で自分のライフスタイルに合った植物が選べる「&Green」は、届いたら手持ちのグラスに移して水を適量入れるだけ。どちらも週に1〜2度の水やり、水替えで充分元気に育ってくれる。
●&Green
●GG
『クロワッサン』1092号より
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