卵の風味が濃い、昔ながらのプリン【小堀紀代美さんの思い出おやつレシピ】
今も記憶に残るノスタルジックなお菓子を作りやすくアレンジしてご紹介します。
撮影・青木和義 スタイリング・西﨑弥沙 文・小笠原章子
プリン
私がよく食べていたのは、ぷるんと弾力があって卵の風味が濃いプリン。そんな昔ながらの味に卵黄を加えてコクを出し、繊細な口当たりに仕上げました。プリンを食べるたびにカップの内側にバターを塗るお手伝いをしたことを思い出します。
【材料(90mlのプリン型6〜8個分)】
卵 2個
卵黄2個分
グラニュー糖 60g
A[牛乳 1と1/2カップ バニラオイル(またはバニラエッセンス)少々]
B[グラニュー糖 40g 水 大さじ1]
さくらんぼ(缶詰)適宜
【作り方】
1.カラメルソースを作る。鍋にBを入れて中火にかけ、沸騰して香ばしく色づいてきたら火から下ろす。すぐに型に等分に流し、冷蔵庫に入れて冷やし固める。
2.卵液を作る。ボウルに卵と卵黄を入れて溶きほぐし、グラニュー糖を加えて泡立て器ですり混ぜる。
3.Aは鍋に入れて温め、2に加えてよく混ぜ砂糖を溶かし、目の細かいざるなどでこす。
4.1に3を注ぎ、バットに並べる。バットの高さの3分の1くらいまで湯を注ぎ、160度に予熱したオーブンで17〜18分ほど湯せん焼きにする。
型をふって表面が少し動くくらいでオーブンから出し、そのまま冷まして余熱で火を入れる。
冷蔵庫で2時間以上冷やす。型をひっくり返して器に盛り、好みでさくらんぼを飾る。
実家の洋菓子店から受け継いだ小堀紀代美さんの思い出おやつ
小堀紀代美さんの実家は、栃木県宇都宮市で地元の人たちから50年以上愛され続けている『コボリ洋菓子店』。
「子どもの頃は学校から帰ると店のショーケースから好きなケーキを選んで食べるのが日課。今思えば夢のような環境ですが、当時はそれが当たり前だと思っていました」。おいしいお菓子に囲まれていたせいか、自分でお菓子を作り始めたのは大人になってからだそう。
「今回紹介するおやつのうち、プリン以外はもうお店で出していないので、今となっては幻の味。遠い記憶を辿りながらレシピを考えるうちに、温かさと懐かしさが入り混じった父の味が鮮明に思い出され、大切に残していきたいと改めて思いました」
『クロワッサン』1091号より
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