「悩んでてもいいよ」…自分を労る言葉で幸運を引き寄せる2つのレッスン。
言葉によってマインドをポジティブにリセットし、幸運を引き寄せよう。
イラストレーション・前田ひさえ
自分を労る言葉で内なる開運パワーを目覚めさせる。
“最近運がない”“私だけ天に見放されている”、そんなネガティブな気持ちのまま、不幸が起こる前提で願掛けや厄払いなどの開運行動を起こすのは危険、と話すのは、コミュニケーション講師の吉井奈々さん。
「“〇〇したのに幸せになれない……”と、余計に満たされない思いが膨らんでしまいます。それよりも幸せの準備をするべきです」
そしてそのために、言葉のチカラで心をリセットすることが大切、と続ける。
「よく、ネガティブなことを口にしてはいけない、と言いますが、言葉は自由。気にしすぎてがんじがらめになったり、無理にポジティブな言葉を唱える必要はありません。ただ、自分が今、必要な言葉を、人にかけるように自分にも伝えてみてほしいんです」
しかし、どんな言葉を、どうやってかけたらいいものなのか。
「一日の終わりでもいいし、始まりでもいい。自分が今、癒やされる言葉を、声に出してみてください。心が喜ぶ瞬間がわかるはず。
開運というと外から運をもらおうとしがちですが、自分を救ってあげる言葉や、自分を幸せにしてあげる言葉を第一に考えると、自分の中から泉が湧くように開運のパワーが心の奥から湧いてくる。
“今日晴れたのは、私が晴れ女だからだわ”と思える心が、ラッキーを掴み取る秘訣なんです。繰り返していくと、心も筋肉と同じで、癒やし方や満たされ方を覚えていきます。そうなると、自分を犠牲にすることなく人にも喜びを与えられ、また運気が舞い込む、という幸運の循環に入っていけます」
言葉のレッスンを誌上で実践! 幸運を感じとる心を、言葉のチカラで育んでいこう。
試してみて!
心の状態を知ろう。自分にかけたい言葉と、子どもの頃の自分や、幼い娘がいたらと想像して、かけたい言葉を順に思い浮かべて。
Q.今あなたは自分にどんな言葉をかけてあげたいですか?
A.( )
↓
Q.あなたに幼い娘がいるとして、あなたと同じ状況だったらどんな言葉をかけてあげたいですか?
A.( )
自分に対しては厳しい人が多く、発破をかけるような言葉が並びがち。しかし、仮に幼くてか弱い存在が自分と同じ状況にあったら、と想像すると優しい言葉が浮かんだのでは?
[LESSON1] “ご自愛言葉”を 声に出してみよう。
幸運を感じとる心を育てるのに最も効果的なのが、〝ご自愛言葉〟を声に出してみること。
「〝ご自愛言葉〟は2種類。今の自分を認め、褒めることで、『自分と両思いになる言葉』。そして、今まで我慢していたことを許して吐き出し、『自分と仲直りする言葉』。〝言える〟と〝癒える〟もの。カラオケで歌いながら涙が出ることがあるように、言葉は喉の筋肉を使って発し、響きを鼓膜で聞くことで、心に届きます。心は単純なので寒いとネガティブに。お風呂に入ったり温かいものを飲んで内外から温め、セルフハグをしながら唱えると奥深くにジーンと響き、傷ついた心もほぐれます」
[LESSON2]人に喜びを伝え、運を運んでもらう。
●天運、地運、人運。運には3種類ある!
言葉のチカラで心が満たされてきたら、次はテクニックを伝授。そもそも、運には3種類あるというのが吉井さんの考え方。
「一つは、いつの時代に、どんな国に生まれるかなど、自分では変えようもない、天から授かる〝天運〟。もう一つは、〝いきたい会社を選ぶ〟〝参加したいコミュニティを選ぶ〟など、自分の努力や選択によって得られる〝地運〟。しかしこれだけだと運気には制限があるので、重要になってくるのが〝人運〟。人が運んできてくれる運です。自分では成し遂げられなかったようなチャンスを与えられ、新しい世界へ活躍の場が広がるなど、人運には際限がありません。運気を開くには、人運を高めることが、最も重要な鍵になります」
●今喜ぶと未来が変わる、〝表情〟のチカラ。
では、人運を高めるためにはどうしたらいいのか。
「人は喜んでくれる人にチャンスを与えたくなるもの。喜ぶチカラは、あなたの価値になります」
そして、意外と喜びを表現するのがうまくない人が多いという。
「言葉は総合芸術。耳と頭で一生懸命聞いていると、つい目と口まで意識が回らず、楽しくなさそうな表情になりがち。口もとは常にあいうえおを意識。人と話すときは、顎だけで相槌を打つのではなく、体も動かすなど、3倍動いてみて。ただし、見返りを求めて媚びへつらったり、大袈裟に表情を作りこまないように。ポジティブな感情を、思っている以上に素直に表情に出すだけで、印象は大きく変えることができます」
あ
例・わぁ!/ああ〜そうなんだ〜!
い
例・いいですねぇ!
う
例・うん、うん♪
え
例・ええ!
お
例・ほぉ〜。
『クロワッサン』1084号より