せっかくの東京、寄席に寄るならこの落語家に注目を。【東京のニュースなスポット】
東京にはまだまだ気になる情報がたくさんある。東京の時間を余さずに堪能しよう。
撮影・横井洋司 構成&文・堀越和幸
東京には定席(じょうせき)と呼ばれる寄席が5つもある。上野鈴本(すずもと)演芸場、浅草演芸ホール、新宿末広亭、池袋演芸場、そして国立演芸場。
「東京に来たら一度は生の落語を見に行ってください。多くの落語家や芸人さんが集まる寄席は大人のワンダーランド。行かないともったいないですよ」と熱っぽく語る芸能評論家の長田衛さんに、今聞いておきたい落語家を挙げてもらうと。
「間違いがないのは柳家喬太郎(やなぎやきょうたろう)、桃月庵白酒(とうげつあんはくしゅ)、春風亭一之輔(しゅんぷうていいちのすけ)、そして女性で柳亭(りゅうてい)こみちの4人でしょう」
喬太郎は現代的なセンスが光る創作落語が秀逸で、一之輔は古典の今風のアレンジに舌を巻く。白酒は悪口すれすれに客をいじる爆笑派で、こみちは三道楽煩悩(さんどらぼんのう)の男の世界を性別を超えた面白さに昇華している。
「色物と呼ばれる漫才、講談や浪曲などの古典芸もまた楽しい。大人の知的社交場にデビューしましょう」
『クロワッサン』1079号より