iPhoneとAndroidの違いは?アップデートは「許可」でいい?【スマホの悩み相談室】
撮影・山本康典 イラストレーション・佐々木一澄 文・田辺 香
Q. iPhoneとAndroidの違いは何? 結局どちらを選べばいいですか?
「iPhoneはApple社だけがプログラムからスマホ本体までを手がけています。そのため6年前に買ったiPhoneでもきちんとアップデートすれば、最近買ったiPhoneと画面デザインや操作方法はだいたい同じです。
AndroidはプログラムをGoogle社が、本体をシャープやソニーなど複数の会社が作るため、メーカーごとに全く違った機種になり、価格にも幅があります」。
日本はiPhoneの所有者率が高く、10〜20代の若年層に特に人気がある。それに対し、シニア世代はドコモの「らくらくスマートフォン」などシニア向けスマホの所有者を含めAndroidの所有者が多いという。
「本来はシニア世代こそiPhone向き。機種による操作方法の違いが少ない上、子どもや孫がiPhoneを持っている可能性が高いので、悩んだ時に相談しやすいからです。
どちらを選ぶかは好みですが、Androidの安価な機種などは、OSのアップデートが2年間程度しかできないことがあるので注意を」
Q. 「アップデートしますか?」という表示が出たら、「許可」でいいの?
アップデートの通知はスマホ本体自体のプログラム(OS)、またはインストール済みのアプリから届く。
「本体OSのアップデートであれば、常に許可したほうがいいでしょう。OSのアップデートは新しい機能を追加したり、使い勝手を良くしたり、不具合を修正するために行われます。
実はスマホは完成品ではなく、買った後、さらに進化していくものです。アップデートして最新の状態にしておくと、ウイルスやセキュリティ対策にもなります。
アプリのアップデートに関しては、更新した後にメニューの位置が変わるなどで、戸惑う人もいるでしょう。アプリは自動的にアップデートされる場合もあるので、慣れていくようにしましょう」
Q. 災害時にスマホが 役立つと聞きますが、 どう役立つの?
2011年に東日本大震災が起きた時、日本はまだガラケー所有者が大多数で、全国のスマホ所有率は8%程度。2022年のスマホ所有率約94%と比べると驚きの差が。
「私自身、災害時におけるスマホの重要性に気づいたのが大震災の時でした。当時はスマホを持ち始めたばかりで使いこなすほどの知識がなかったんです。地震が起きた後、家族に電話し続けてもつながらず、なかなか安否確認できなかったのを覚えています。
けれどもスマホが普及した今なら、震災が起きた時、ほとんどの人がLINEで連絡を取り合ったり、インスタグラムやツイッターで災害情報を見ることができるはず。
また位置情報をオンにしておけば、出先でも自分の居場所を知ることができます。高齢者でも普段からLINEのグループトークに慣れておいたり、災害用伝言板(web171)を体験しておくといいでしょう。いざという時に間違いなく役立つはずですよ」
『クロワッサン』1072号より