さっとフライパンで作る、鯛の早煮【川津幸子さんのレシピ】
日々の食卓を支える、頼もしきフライパン。その使い勝手を愛する料理家に、お気に入りのフライパンと自慢の料理を聞きました。
撮影・青木和義
鯛の早煮
底が広く浅いから、煮魚もさっとできる。
フライパンなら煮魚が身近に。煮立った汁に1枚目を入れた後、再び煮立ってから時間差で2枚目を入れるのが生臭さを防ぐこつ。
【材料(2人分)】
鯛の切り身 2切れ
煮汁[水 1カップ、酒・みりん 各大さじ2、砂糖 大さじ1/2、しょうゆ 大さじ2と1/2]
万能ねぎ 1/2束
【作り方】
1.フライパンに煮汁の材料を煮立て、鯛を1切れ入れる。再び煮立ったらもう1切れを加え、スプーンで煮汁を全体にかける。表面に火が通ったら、落とし蓋をして8分ほど煮る。
2.鯛のわきに4cm長さに切った万能ねぎを入れ、さっと煮て火を止める。
「鉄はステーキやオムレツ、 オーブン料理に。 ステンレスは 雪平代わりに魚の煮付けも可能。」
鉄、ステンレス、フッ素樹脂加工、どんなフライパンでも使うわよ、という川津幸子さん。
「それぞれによさがあると思います。鉄は油をよくなじませてから使うことが大切。オムレツを作るときによく使います。家族が席に座ったのを見届けてから、短時間で一気に作って出来立てを食べさせたいのよね」
オーブンにも入れられるし、真っ黒な南部鉄器のフライパンは器がわりに食卓に出してもおかしくない。
「ステンレスは焼くときに素材がくっつく、という人が多いけれど、それは熱し方が足りないから。汁気のものを入れて平鍋として使うこともできて便利ですよ」
フッ素樹脂加工は人気があるが、水分がとびにくいため、ひき肉を炒めるときは肉汁が残りやすいという点も。
「合う料理を知って選んで使えたらいいわね。でもやっぱり鉄のフライパンが一番好きかな!」
『クロワッサン』1055号より