暮らしに役立つ、知恵がある。

 

油揚げと卵の名コンビ、衣笠どんぶり【こてらみやさんの京のおばんざいレシピ】

京の台所には身近な食材を活かしつつ、バラエティ豊かに味わう知恵が伝わっています。

撮影・小川朋央 文・松本あかね

[卵]

やわやわがおいしいから、タイミングを見極めて。

衣笠どんぶり

油揚げと卵の名コンビ、衣笠どんぶり【こてらみやさんの京のおばんざいレシピ】
卵の上手な火の入れ方は、余熱を利用すること。全体が半熟状になったら蓋をし、10秒ほどおいて火を止める。
卵の上手な火の入れ方は、余熱を利用すること。全体が半熟状になったら蓋をし、10秒ほどおいて火を止める。
油揚げと卵の名コンビ、衣笠どんぶり【こてらみやさんの京のおばんざいレシピ】
卵の上手な火の入れ方は、余熱を利用すること。全体が半熟状になったら蓋をし、10秒ほどおいて火を止める。

油揚げと卵の名コンビ。朝食にもうれしい。

【材料(2人分)】
卵 4個
油揚げ 1枚
九条ねぎ(青ねぎ) 1本
A[だし 1カップ  みりん 大さじ2 うすくちしょうゆ 大さじ2]
温かいご飯茶碗 2杯
粉山椒 少々

【作り方】
1.
油揚げは短冊切りにする。ねぎは幅5mmの斜め切りにする。
2.卵は箸で黄身と白身を切るようにして5~6回大きくかき混ぜる。
3.フライパンにAと油揚げを入れて中火にかける。
4.油揚げが煮汁を吸ってくったりとしてきたらねぎを入れ、真ん中から外側へぐるりと卵を回し入れる。
5.フライパンを回すようにゆすりながら火を通し、ふちのほうが固まり始めたら、真ん中の火の通りが悪いところをへらでふちに押しやり、半熟状態で蓋をして火を止める。
6.どんぶりにご飯を盛り、5をつゆごとのせる。粉山椒をふって食べる。

「おばんざいは特別なものではなく、京都の家庭で当たり前に食べている普段のおかずのことです」と話すのは、京都育ちのこてらみやさん。

「特別な材料や調味料は使わないけれど、出汁を含ませたり、相性のいい食材と合わせたり、時には食感を変えて、飽きずにおいしくいただくための工夫をいつも心がけています」

その精神はおなじみの食材にこそ発揮される。「豆腐なら凍らせて炒り豆腐に、崩してサラダ、つぶして餃子に。肉代わりとしても重宝します」

いつもの唐揚げも山椒の香りをまとうとぐっと大人の味。卵料理が昼ごはんの主役を張るのも京都ならでは。食材の滋味をとことん引き出す「おばんざい」の知恵をお試しあれ。

  • こてらみや

    こてらみや さん

    料理家

    休日はベランダ栽培の果物やハーブを使った瓶詰め作りを楽しむ。『生姜屋さんとつくった まいにち生姜レシピ(仮)』(池田書店)が9月刊行予定。

『クロワッサン』1052号より

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