北海道から沖縄まで、全国津々浦々に点在する神社仏閣。そのご利益もさまざまだが、金運を高めたいと願うならばどの神仏を参拝すべきなのか? 日本各地の寺社を訪ねている、神仏研究家の桜井識子さんに聞いた。
「どちらの神仏も真剣にお願いをすれば、金運を叶えてくれます。でも、特にパワーが強いとされるのは、弁財天がいるところ。弁財天の使いとされる白ヘビは、お金についている“念の垢”を落としてくれます。多くの人の手に渡り、お金に蓄積された人々の執着を落とすと、スペースができて新たなお金が流れ込んでくるのです。そして、稲荷も金運に強い神様。ただし、人が多く参拝する寺社に限ります。きちんと社務所があるような、大きなところがおすすめですね」
とはいえ、桜井さんは「人間と神社仏閣には相性がある」とも。
「たとえば、テレビや雑誌で見た神社仏閣がなんとなく気になるなどは、魂がそこに行きたいと興味を持ったということです。つまり、直感的に魂が何かを感じているわけで、その人にとって行くべき場所なのです。そのような寺社を選んで参拝すると、よい結果がもたらされます」
また、金運上昇を叶える近道は、丁寧に参拝することにもあるそう。
「必ずすべきことは、自己紹介。自分はどこから来た誰なのか、どうして参拝にやってきたのか、どんな状況なのかなど、心の中でお話しします。そして、金運をお願いするときは、毎月の収入が1万円アップするように、と金額などは具体的に伝えましょう。逆に、生活に余裕ができますように、といった願掛けは、余裕の程度は人それぞれなので、神仏側も困ってしまいます」
まるで人間を相手にするように、理解していただくためにきちんと説明すること。そして何より、願掛けをして、さっさと帰る、という機械的な参拝をやめることが大切なのだそう。
「境内に入ったら、まず神仏の“気”を感じましょう。それは優しい風やキラキラとした日差し、清々しい新緑の中にあるかもしれません。その“気”に触れることができたら、ほっと心が癒やされ、自然と笑顔になります。ほかにも、動物や虫のお出迎えや、祈祷や結婚式が始まるなど、神仏の歓迎のサインがあれば、素直に喜んでください。ここは気持ちいいなと、しみじみとありがたみを感じることも、開運、ひいては金運アップにつながるのです」