くらし

訪問購入と押し買いの裏に潜むトラブルを検証!

一刻も早く手放したい不用品も、安易に処分するとトラブルに見舞われるケースも。国民生活センター 相談情報部の井上竜一さんに対処法をアドバイスしてもらった。
  • イラストレーション・しりあがり寿 文・小沢緑子

訪問購入

<事例>
高齢の父親がひとりで暮らす実家に「不用品をなんでも買い取る」という業者から電話があった。何度もかけてくるようで、父も困惑している。どう対処すれば?

<解説>
訪問購入(訪問買い取り)は、購入業者が個人宅を訪問して物品の買い取りなどを行うことだが、

「訪問購入の場合は特定商取引法という、消費者を守るための法律が適用されます。『来訪を求めていない人への勧誘行為やしつこい勧誘』は禁止されているので、電話がかかってきても不要だと思う勧誘はきっぱり断るようにしましょう」(国民生活センター・井上さん)

また、特定商取引法では「突然家を訪問して勧誘を始める」ことも禁止行為なのでいきなり訪ねてくる業者は家に入れないことだ。

「不用品の買い取りを依頼したい場合は、まずは複数業者に見積もりを。買い取ってもらうことが決まったら、業者から必ず売買契約の書面をもらいましょう」

書面には売買契約を結んだ物品の種類や特徴、購入価格、申し込みや契約の年月日、業者の住所・名称・連絡先・担当者の氏名が記載されているかも忘れずに確認。

押し買い

<事例>
不要になったミシンの買い取りをネットで調べた業者に依頼。家に来るとミシンはそっちのけ。「貴金属はないか、時計はないか」としつこく居座られ怖かったので、金のネックレスをタダ同然で売ってしまった。
後悔が強くなり、数日後「返してほしい」と連絡したが、「すでに手元にないし、クーリングオフできない」と断られた。

<解説>
訪問購入の中で悪質なのが「押し買い」。最初は不用品の買い取りに訪れたと安心させるが、実際は不用品には目もくれず、貴金属や価値のある物品を強引に安値で買い取っていく。
このトラブルが多発したことから、2013年に改正特定商取引法が施行され、違反した業者には行政処分や罰則が科せられるようになった。

「押し買いの場合、『貴金属はないか』と言われてもむやみに見せず、断りましょう。もし売買契約を結んでしまっても、法律で決められた書面を受け取った日を1日目として、8日以内ならクーリングオフができます。
また、その期間内は業者に物品の引き渡しを拒めますから、契約したからといってすぐに渡す必要もありません」(国民生活センター・井上さん)

『クロワッサン』1041号より

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