味付けと食材の保存方法の「困った!」を解決!
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・福岡麻利子 文・菅野綾子
【料理】の悩み
味付けや食材の保存方法、キッチン周りの環境問題……。
こんなひと手間やちょっとしたアイデアですぐに解決!
味付けレパートリーが少ない
昨年から自炊が増えたものの、毎回似たような味付けに。手軽にレパートリーを増やす方法、味に変化をつける方法はない?
「すべてを新しい作り方にするとかえって手間になってしまうので、いつものレシピをベースに調味料のちょい足しがおすすめ。
例えば、定番のきんぴらごぼう。最後にカレー粉を少量振りかければカレー味に。
ポテトサラダのマヨネーズにわさびや柚子胡椒を追加すれば大人味になりますし、マヨネーズにスイートチリソースをプラスすればエスニック風に。青のりを加えれば、香りよく仕上がります。
いつもの味噌汁も柚子胡椒をプラスするだけで味に変化をつけられます。どれもベースはいつものレシピなので簡単。余りがちな調味料を活用できる利点も」(料理研究家・島本美由紀さん)
野菜を使い切る前にダメにしてしまう
野菜を一度の料理で使い切れません。正しい保存方法や、丸ごと買ったほうがいいもの、カット野菜を選んだほうがいいものは?
「野菜の保存方法はものによって異なります。
例えばパプリカやゴーヤーなどの種のある野菜は、半分に切って種とヘタを取り、切り口にぺーパーをかぶせてからラップで包むと、冷蔵で1週間保存可能。
大根は葉と根に分け、根元から切った葉の部分は器に入れて水をやり、3日に一度、水を交換しながら日の当たる場所に置いておくと、1週間後に食べ頃に。根の部分は半分に切り、皮と切り口の水分を拭き取った後、ペーパーで切り口を覆いポリ袋に入れて冷蔵すると10日間持ちます。
ちなみにどんな野菜も生のまま冷凍できますし、冷凍保存なら1カ月持つので便利です。
少量しか使わない大根や長芋のおろし、薬味などは、多少高くてもカット野菜を選ぶとラクですし、カボチャやキャベツなど切るのが面倒という理由で使い切れない野菜も、切ってあるものを買うと便利」(島本さん)
調味料や乾物などの、上手なしまい方が知りたい
奥のほうに入れている出番の少ない調味料や乾燥ハーブは賞味期限を切らせがち。存在を忘れないようにするコツや活用法はある?
「パッケージにある賞味期限は、未開封状態での日付。開封後は2~3カ月で使い切れるように、マスキングテープなどに開封日を書いて貼り、冷蔵庫のドアポケットで保存を。
月に1回は調味料から献立を考えると存在を忘れにくくなります。
塩分の多い調味料は冷凍庫へ。凍らせても固まらないのですぐに使えます。
乾物は湿気に弱いため、常温保存だと香りが飛んで風味も落ち、カビの原因にも。だしに使う昆布や干し椎茸は冷凍して空気を遮断すれば3~4カ月持ちます。
切り干し大根のように湿気が気になる乾物は1袋まとめて水で戻し、使わない分は水気を絞って冷凍しておけば、凍ったまま味噌汁などに使えます。
桜海老や鰹節などは、袋の口をしっかりと閉じたら、常温ではなく冷蔵庫のドアポケットにクリップで留めておくと目に入りやすく使い忘れもありません」(島本さん)
『クロワッサン』1040号より
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