シンプルライフ研究家マキさんが「やめて、変えて」よかったこと3つ。
撮影・黒川ひろみ 文・長谷川未緒
1. ソファやローテーブルをすっきり処分したら、意外なところに節約の効果があった!
リビングにはソファが必要だと以前は思っていたが、家族も自分もダイニングチェアに座ってくつろいでいることが多いと気づき、ソファとローテーブルを手放したところ……。
「部屋が広々として、子どもが遊ぶスペースや、私がヨガをする余裕ができました。ロボット掃除機が動きやすくなり床掃除もおまかせに。何より部屋が居心地よくなったことで、カフェに出かけるより、家でおいしいコーヒーを淹れようと思うようになって。外で余計なお金を使うことが減ったんです」
ソファカバーの買い替え費用や、大物の洗濯代がなくなったのも案外、節約につながった。大物家具を処分することで、気持ちも楽になったうえ、家計にも優しい結果になったという。
「フレキシブルに考えて、今の自分に必要なものを見極めることで、お金も時間も節約になると思います」
窓や鏡、台所周りの掃除はドーバー パストリーゼ77で。「場所別に専用洗剤を揃えるより、家じゅう使えるほうが高くてもお得です」
2. 高品質の調味料でコンビニや外食の出費が減り、多用途のキッチン道具で無駄な買い物もなくなった。
ホームベーカリーや揚げ物用鍋など用途の限られた道具は、使用頻度のわりに場所を取るため処分し、土鍋など何役も使える道具だけに厳選。食器用洗剤も原料が石けんのものを選び、手洗いや小物の洗濯にも使っている。
「昔はパンを焼いたり、コロッケを揚げたりしましたが、今は時間と気力を子育てと仕事に使いたいので、料理はシンプルに。洗い物も楽ですし、道具を買い替える費用もかかりません」
健康のためにも食材はよいものを選ぶことで、料理時間の短縮にも。
「我が家でいちばんお金をかけているのは食材です。中でも調味料を変えたら、食事の満足度が上がり、外食が減りました。肌の調子も改善して、美容費も抑えられています」
品質の高いものが手頃な価格で揃う「生活クラブ」での購入がメインで、スーパーに行く回数が減ったことも節約に。
だし醤油、甘酢、ポン酢などを作り置き。「市販のドレッシングは使いきれないことも。自家製なら添加物を気にせず、その日食べたい味が作れます」
愛用のおひつ炊飯鍋。ご飯を入れたまま冷蔵庫にしまえて、電子レンジ可の優れもの。「炊飯器、おひつ、耐熱皿、お鍋と4役で使えます」
3. 安価な服を数多く持つより、お気に入りの一枚で、気分よくお得に過ごす。
マキさんおすすめの節約術は、お金のかけどころにメリハリをつけること。洋服は、着たときにテンションが上がるならば、少々高額でも買うのだそう。
「以前は安い服を買っては、着ないものが増えていましたが、高くても気に入った服は制服のように何度も着るので、かえって節約になっています」
その代わり、インナーは清潔感を第一に、リーズナブルなものをシーズンごとに買い替えている。
「自分基準で、幸せな気持ちになれることにはお金をかける。なれないことは引き算していくことで、頑張らなくても無駄遣いが減ると思います」
ネストローブの麻のワンピースが制服代わり。「上質なものは着心地も見た目も違うように感じます」。
インナーやレギンス、靴下は消耗品と割り切って。
『クロワッサン』1038号より