くらし

防災士に聞くローリングストック実践術。一目瞭然の収納で見える化!

“日常に近い食事”ができるように備蓄された食品こそがいざという時のお助けに。ふだんの暮らしの中で少しずつ備えるコツは? 管理栄養士、防災士の今泉マユ子さんに教わります。
  • 撮影・岩本慶三 文・寺田和代

【収納法】備蓄食を賢く収納して、ローリングストックを実践。

備蓄食を非常時に活かすには普段からローリングストックを心がけること。

「ローリングストックとは、日頃から少し多めに購入した食料や日用品を、日常生活の中で古いものから消費し、その分を買い足す備蓄法。ポイントは備えより消費。普段の食卓で意識的に消費して家族が好む味を確かめ、賞味期限切れをなくしましょう」

習慣にするために3つの見える化を。

「まず、なにをどこに備蓄しているか、家族全員で共有する。子どもや高齢者にも一目瞭然にしておくことが、災害時にも慌てず家族を守るコツです」

次に、食べ方の見える化。

「せっかく備蓄していても、食べ方がわからなければ意味がありません。普段から家族全員で味や食べ方を試し、慣れておく。食べ慣れた味は災害時にも気持ちを落ち着かせてくれます」

さらに賞味期限を見える化する。

「缶詰を購入したら、缶の見えやすい所にすぐに油性ペンで大きく賞味期限を記しておく。被災して気持ちが動転していてもひと目でわかるように。フードロスを無くすことにも役立ちます」

被災リスク分散のために水と食料は複数の部屋に分散備蓄することが大切。

今泉家では缶詰の賞味期限は収納前に油性ペンで書き直し、賞味期限の年別に棚に分類。ペンも常備する。

使っていない冷蔵庫を電源を入れずに収納庫に。箱入りの保存食や、ドライパックなどを収納。

6畳和室の書棚と床下収納庫には、賞味期限が明記された家族4人分の食料と水が整然と。

水や缶詰など重いものは下段から分類して棚ごとに保存。レトルトパックなど軽いものは、上の段に備蓄する。

扉付きの本棚に備蓄すれば、地震の際にものが飛び出るリスクを防ぐ。扉を締めれば部屋の印象はスッキリ。

1階と2階のトイレそれぞれに、水道水を満たしたペットボトルを生活用水として備蓄。長期保存可能。

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