くらし

【達人たちの防災グッズ】防災士の資格を持つ赤プルさんの防災グッズの中身。

この数年で、数も種類もかなり豊富になった防災グッズ。目的に合わせて、何をどう選べばいいかを紹介します。
  • 撮影・岩本慶三 文・知井恵理

試行錯誤の末、自分のライフスタイルに合ったグッズや管理を確立。

赤プル(あかぷる)さん●お笑いタレント。整理収納アドバイザー、防災士。茨城県結城郡石下町(現・常総市)出身。茨城弁で、茨城県の自虐ネタを披露し、一躍人気に。いばらき大使、常総ふるさと大使も務める。

5年前に起こった「平成27年9月関東・東北豪雨」災害を機に、防災士の資格を取得した赤プルさん。

「姉家族の住まいの1階が水没。家族5人はボートで救助されたのですが、避難所で姉のスマホの充電が切れて連絡が取れなくなり、とても心配でした。そうした経験から、災害時にみんなの命を守れる知識を学びたいと防災士の勉強を始めました」

資格取得後も、自身のライフスタイルに合った防災グッズに辿りつくまでには試行錯誤があったそう。

「分散保存は管理が難しかったり、レトルトカレーの備蓄はあるだけ家族が食べてしまったり(笑)」

現在は、災害時の栄養を整えることを重視し、スープ食材と乾燥野菜、ドライフルーツは絶対に欠かさない。

「温かいスープを飲むと気持ちが落ち着くので、みそや乾燥わかめ、鯖缶やトマト水煮缶は常備。ビタミン補給のための乾燥野菜・果物もキッチンの1カ所にまとめ、ローリングストックを心がけています」

また、外出時に被災した際、その場で命を守るための「防災ポーチ」を必ず携帯するようにもなった。

「昔の自分は丸腰で歩いていたと思うと、怖くてしょうがない!」

でも、どんなグッズの準備よりも優先すべきは、「家具の転倒防止対策や、風水害時の防災行動を事前にまとめられる『マイ・タイムライン』の作成といった、日常からできる命を守るための行動」ときっぱり。

「自分の地域がどんな災害に弱いかも調べておくと、備えるべきものの種類や量も判断しやすくなりますよ」

素材、取っ手などに機能が盛りだくさんなエコバッグ。

本体は撥水素材で、バケツ代わりに水をくむことも可能。取っ手は、ほどいて洗濯ひもやデンタルフロスとして使えるパラコード。バックルは火起こしやホイッスルにもなり、災害時に役立つさまざまな機能を搭載。9月1日より販売予定。災害時にも使える、多機能マイバッグ 4,000円   https://gomidesign.base.shop/

水害時に取るべき行動は、普段からシミュレーション。

国土交通省関東地方整備局下館河川事務所が作成したマイ・タイムラインツール「逃げキッド」。各自治体にも同様のツールがあるのでHPで確認を。

いつでも持ち歩いている非常時対策用携帯ポーチ。

外出時に被災した際、帰宅や避難所へ向かうまでに必要な最低限のグッズを持ち歩く。「感染症対策として、マスクやサージカル手袋、アルコールジェルなども準備しておきたいですね」。

浴室に常備している防水機能付きラジオ。

AM/FMのほか、ワイドFMにも対応。コイズミ シャワーラジオ SAD-7713/A 1,980円(税込/編集部調べ) 問い合わせ:小泉成器 TEL.0570-07-5555 

踏み抜き防止対策が施されたスリッパ。

内部に2.5mm厚のポリカーボネート防護板を搭載。甲部分のベルトをかかとに回すと、足が脱げにくい仕様に。ぬげにくい安全スリッパ 2,200円(税込) 問い合わせ:旭電機化成 TEL.06-6976-1371 

知識満載の手ぬぐいは、読んでも使ってもよし。

女性の防災に詳しい聖路加国際大学の五十嵐ゆかりさんが監修。防災拭い レディのココロエ 500円(ぼうさいぬぐい.com)

非常食や備蓄品は玄関脇の棚に収納。トイレットペーパーは長尺を利用して、省スペース化。「直下型地震では物が飛ぶので、鍵も棚内に掛けています」

冷凍庫には自然解凍で食べられる枝豆やおにぎりなどをストック。「みそに乾燥わかめや豆腐を入れて丸めた“みそ玉”も、災害時には重宝します」

『クロワッサン』1028号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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