プロに聞く、日常防災の極意。新型コロナ対策も考えて。
撮影・岩本慶三 文・一澤ひらり
ふだんから持ち歩きたいお助けアイテム。
辻さんは日ごろから、いつ災害にあっても対処できるように最低限必要な「命を守る」アイテムを持ち歩いている。
「中でも大切なのが万能ナイフ、ソーラーライト、コンパス、防災笛の4つ。これを登山用のカラビナにセットしています」
ハサミやナイフがついている万能ナイフは布の切断に使うなど多用途で、ソーラーライトは停電時に、コンパスはスマホのマップ機能が使えなくなったときに、防災笛は助けを呼ぶために必要なマストアイテム。
「もうひとつ、女性におススメなのが懐紙。可愛いデザインのものがたくさんあるし、防災に役立つ万能アイテムで、メモ用紙にしたり、紙皿代わりにしたり、クシャクシャに揉むと柔らかくなり水に溶けるので、ちり紙、ティッシュ、メガネ拭き代わりにも使えます。私はふだんからティッシュは持ち歩かず、懐紙を使っているんですよ」
新型コロナ対策は外出先や家でも欠かさない。
新型コロナウイルス感染の脅威にさらされているいま、手指だけでなくドアノブなどの消毒も欠かせない。辻さんが推奨するのは殺菌消毒剤の「オスバンS」と「無水エタノール」。
「看護師という仕事柄、感染症対策には特に注意を払っています。私がよく使うのは『オスバンS』で、これはオペ室でも使われています。キャップ1杯5mlで水1リットルに1~2杯入れて薄めて使います。『無水エタノール』は精製水で薄めますが、無水エタノール4:精製水1の割合で作ります。スプレーボトルに入れ、部屋ごとに置いて使っています」
持ち歩きには香水用のアトマイザーに入れて使用している。
「こういうことは用心しても用心しすぎることはありません。気を緩めないことですね」
マスク、手洗い、うがいが当たり前になった2020年。手指や室内の消毒も徹底させよう。
『クロワッサン』1028号より
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