トマトと常備食材でパパッとできる堤人美さんの2つのレシピ。
撮影・青木和義 スタイリング・矢口紀子 文・一澤ひらり
うまみをたっぷり含み、様々な食材と合わせやすい。
「トマトにはうまみ成分のグルタミン酸が多く含まれているし、加熱すると甘みとうまみが凝縮されます。意外かと思いますが、ひじきと炒めるとおいしいんです。ひじきの煮物ってけっこう面倒ですが、これはひじきに熱湯を回しかけて、炒めるだけで作れますよ」
トマトは出汁に漬けると澄んだ上品な味わいに。出汁が温かいうちに湯むきトマトをひたすことで、冷めていくときに味が染みこむ。
「出汁にレモンの輪切りを入れると爽やかな風味になります。冷たいおでんみたいな感覚で、暑い日にさっぱりと食べられます」
[+ひじき]
ミネラル豊富なひじきに、にんにく風味がきいて。
ミニトマトとひじきのナンプラー炒め
【材料(作りやすい分量)】
芽ひじき15g(さっと洗って熱湯を回しかける)
ミニトマト約16個(へたを除く)
にんにく1かけ(みじん切り)
オリーブ油小さじ2
酒大さじ1/2
ナンプラー小さじ1/2
塩・こしょう各少々
【作り方】
1.フライパンにオリーブ油を熱し、弱火でにんにくを炒め、香りが立ったらひじきを2分ほど炒めて酒を加える。
2.中火にしてミニトマトを加え、はじけるまで1分半ほど炒め、塩こしょうをし、ナンプラーを鍋肌から回しかける。
[アレンジするなら]
大葉や香菜を仕上げにたっぷりとのせても美味!
[+レモン]
爽やかな酸味が初夏にぴったり。
湯むきトマトのレモン出汁漬け
【材料(作りやすい分量)】
トマト4個
A[レモンの輪切り4枚(国産) だし汁300ml 酒・みりん各小さじ2 薄口しょうゆ小さじ2]
【作り方】
1.トマトはへたを除き、十文字に切り込みを入れる。鍋に湯を沸かし、トマトを入れ、皮がはじけたらさっと取り出し、冷水にとる。皮をむき、水気をふく。
2.Aを鍋に入れてひと煮し、1を加えて粗熱を除く。そのままでも冷やしてもよい。
[アレンジするなら]
出汁漬けは、焼きズッキーニ、皮をむいた焼きなす、葉野菜でも。
堤 人美(つつみ・ひとみ)さん●料理研究家。野菜のおいしさを生かした、手軽に作れるレシピが人気。著書に『いつも卵があるといい朝も昼も、夜も。』(グラフィック社)など多数。
『クロワッサン』1021号より