瀬尾幸子さんのお惣菜サンドイッチのレシピ。
撮影・青木和義 文・新田草子
前夜の残り物もおつまみも、パンの包容力でおいしいランチに。
「日本の食パンは口当たりも香りも優しく、包容力がある。味噌やしょうゆ味の和のお総菜にもよく合います」
野菜のごま和えやたらこ、残り物の肉じゃがをマッシュして挟むこともあるという瀬尾さん。
「マヨネーズやチーズを加えると、よいつなぎ役に。その場合、お総菜を少し甘めにするとバランスがよくなります」
そして、とにかく具はたっぷりと。
「さまざまな味や食感を一度に味わえるのがサンドイッチの最大の魅力。パン2枚と同じくらいの厚みの具を挟むつもりで、とことん盛りましょう」
挟んだらしっかり押さえてラップで包み、その状態で半分にカットする。
「挟みにくい形状の具は、食パンで巻いたり、ドッグパンを使えば大丈夫です」
ここに紹介するレシピをヒントに、ぜひ独自の組み合わせを編み出して。
〈お総菜サンド〉
「ご飯に合うものはたいていパンにも合うんです」と、瀬尾さん。「きんぴらや、あじの干物ときゅうりなどもおいしいですよ。パンは10枚切りの食パンを。具がはみ出しそうでもラップで包めば大丈夫。恐れずに挟みましょう」
豚肉しょうが焼き+キャベツ
フライパンを中火で熱し、サラダ油を薄くひいて、豚薄切り肉3枚を広げて焼く。片面に焼き目がついたら裏返し、すりおろしたしょうが小さじ1/2、しょうゆ小さじ1と1/2を混ぜ合わせてかけ、強火にして焼き上げる。塩少々で揉んだキャベツの千切り適量と共にパンにのせ、マヨネーズ適量をかけて、もう1枚のパンで挟む。
いんげんごま和え+ハム
柔らかめに茹でたいんげん70gを1cm幅に切り、しょうゆ小さじ2、砂糖小さじ2、マヨネーズ小さじ1、白すりごま大さじ1と和える。レタス1枚をたたんでのせた食パンに、ちぎった海苔1/4枚といんげんのごま和え、ハムをのせて、もう1枚のパンで挟む。
ふんわりオムレツ
卵3個を溶き、牛乳大さじ1と塩・こしょう各少々を加えて混ぜる。卵焼き器にバター小さじ1を熱して卵液を流し入れる。かき混ぜて半熟にし、半分に折って焼き上げる。食パンにオムレツをのせ、もう1枚のパンにマヨネーズとケチャップ各小さじ2を混ぜたものを塗って重ねる。
しめさば+玉ねぎ
しめさば1/4尾は5mm厚さのそぎ切り、ピクルス2本は薄切りにする。玉ねぎ1/6個は薄切りにして塩少々を振って揉み、しんなりしたら水気を絞る。食パンに粒マスタードを塗ってしめさばをのせ、全体にマヨネーズ適量をかける。ピクルスと玉ねぎものせ、もう1枚のパンで挟む。
ひじきの煮物+チーズ
食パンにレタス1枚を畳んでのせ、市販のひじきの煮物80g、スライスチーズ2枚をのせて、もう1枚のパンで挟む。
瀬尾幸子(せお・ゆきこ)さん●料理家。日々のごはん作りに役立つ、合理的なアイデアを提案。『賢い冷蔵庫:ラクするためのおいしい下ごしらえ』(NHK出版)ほか著書多数。
『クロワッサン』1019号より
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