スマホの困った!通信編。よくある悩みにプロが答えます。
イラストレーション・ヤマグチカヨ 文・重信 綾
Q1.出先でスマホを見てみたら無料で使えるWi-Fiがあるとの表示が。繋いでも大丈夫?
「無料で使えるWi-Fiの中には、最悪の場合、接続するとデータを抜かれるような危険が潜んでいるものも。たとえ、お店が提供している安全そうなものに見えても、名前とはまるで関係のない偽のWi-Fiであるケースもあります。そのため、ネットバンキングや、ネットショッピングなどでのクレジットカード決済、機密情報のやりとりなど、人に知られると困る情報を入力することは避けてください。検索やマップ、ニュースサイトを見ることは問題ありません。ちなみに、Wi-Fiとの接続が確立するのは使用するWi-Fiを選び、接続ボタンを押した時から。Wi-Fiの名前を選んだだけではつながりません」(三上さん)
Q2.ときどき見かけるケーブルのない耳栓のようなイヤホン。仕組みが知りたいです。
「ワイヤレスタイプのイヤホンです。近距離で無線通信ができるBluetooth(ブルートゥース)という機能を搭載しており、スマホとペアリングをすることで音楽を聴くことができる仕組みになっています。有線タイプと違い、コードが絡まらないなどストレスが少ないのも特長の一つ。ただし、きちんと充電しておかないと使えないので注意。イヤホンのほかにも、スピーカーや時計、体重計など、Bluetoothを使えば、いろいろなものとスマホ端末を繋げることができます。最近では、お財布など大切なものの居場所がわかる落とし物タグにもBluetoothが活用されています」(池澤さん)
Q3.インターネットで買い物をする勇気が出ません。カードの情報を入力するのが怖いんです。
「基本的に、『楽天』や『アマゾン』といった大手のショッピングサイトであれば、カードなどの個人情報を入力しても大丈夫だと思っていて問題ありません。検索サイトで欲しいものを検索してたどり着いたネットショップの場合は、詐欺を目的とした偽のサイトに引っかかる可能性が高くなるので注意が必要です。あまり安いものを探そうとせず、信頼できる大手サイトで探して買うほうが安心です。もちろん、大手だからといって、情報が漏洩や流出をする可能性がゼロというわけではなく、危険も少なからずあります。ただ、不正が発覚した場合に、きちんと保証をしてくれるという安心感が違います。過剰に心配する必要はありません」(三上さん)
Q4.家庭のWi-Fi環境が悪く家族から不満が……。繋がりにくい原因がわかりません。
「ルーターからWi-Fiを飛ばしている場合は、その位置を確認してみましょう。使う場所から遠いところが生まれないよう、家の真ん中に置くなど、工夫をすることがポイント。どうしてもルーターから離れた場所でしか使えないというなら、3000〜8000円程度で購入でき、工事不要で使える中継器を置くことも一つの対策法です。また、Wi-Fiルーターの性能や状態を確認することも大事。購入から時間が経っていると、カバーしている周波数が変わっていたり、寿命を迎えてうまく機能していないことも考えられます。7〜8年使っているものであれば、買い替えを検討してみてください」(三上さん)
三上 洋(みかみ・よう)さん●ITジャーナリスト。1965年、東京生まれ。文教大学非常勤講師。スマホやインターネットのセキュリティ、ネット事件などが専門。
池澤あやか(いけざわ・あやか)さん●タレント。プログラミングを得意とする。『NHK趣味どきっ!このまま真似るだけスマホ講座』(扶桑社)など著作多数。
『クロワッサン』1019号より
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