掃除のプロに1日入門、基本的な考え編。
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・sino
プロとしての心得から掃除テクまで、教官がみっちり指導。
[Lesson1]社内の研修ルームでまずは座学。基本的な考えをここで学びます。
仕事として家事を代行するとは?といった基本的な考え方や、ベアーズの理念などをマニュアル片手に学ぶことから、研修はスタート。
「家事そのものが嫌いなわけではないのですが、疲れてるときに、あれもこれもとなると、テンパってくるんです」
そう語るsinoさんに、教官の川津尚美さんはプロとしての心得を伝授。
「気持ちがしんどい日も、訪問宅の玄関先に立ったら、私たちはスイッチを切り替えるんです。笑顔が出にくいときは、ハッピー、ラッキー、クッキーと、イの形で終わる言葉を口にする。そうすると、目は笑ってなくても口角が上がって印象が違ってくる。玄関のチャイムを押す前には、いつもそっとこの言葉を唱えてと伝えています」
ちょっと口角を上げるよう意識すると、家事をやるときの気持ちが軽くなっていくのだという。一度騙されたと思ってやってみて、と川津さんは説く。
そして、仕事として掃除の作業を行うときに何より大事なのは、時間内にきっちりと終わらせること。
「3時間のうちで4〜5カ所を掃除するので、場所ごとに時間を決めて取りかかります。時計とにらめっこをしながら、大小6枚のぞうきんを使って、水拭きと乾拭きを繰り返しながら、キッチンや窓、浴室、トイレなどを掃除して仕上げていきます。私は会社から支給されるハンドタオルサイズが、今では一番使いやすい。水拭きの際に何度も絞るので、このサイズだと手に負担がかからなくていいんです」
スタッフが持参するのは、フェイスタオルサイズとこの小さなぞうきん、計6枚のみ。あとは、訪問宅にある洗剤や掃除用品を使用する。
「これがないと掃除できない!ではなく、あるもので工夫する。料理と同じです。素材が全部揃わないとできない、では料理もつまらないですよね」
臨機応変に、時間はきっちり厳守しながら、訪問宅を去る際には家じゅうが気持ちのよい空間に。そんな掃除術の極意を、次は実地で教えてもらった。
言い訳ばかりでつい先延ばし、そんな自分の姿を思い返し猛反省。
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