くらし

少女の頃の思い出に浸る楽しいひととき。弥生美術館 『なかよし展』

  • 文・知井恵理
「妖鬼妃伝」美内すずえ 1981年『なかよし』9月号扉 原画 (C)Miuchi Suzue 【展示期間 後期(11月26日〜12月25日)】代表作の『ガラスの仮面』のほか、ホラー作品も得意とした美内すずえ。3号のみの連載だったが根強い人気が。

最先端のおしゃれを身につけた少女たちのイラスト。幼心を弾ませたヘアコームやレターセット。少女漫画誌『なかよし』の創刊65周年を記念した本展は、当時の人気連載の原画や付録とともに歴史を振り返る。

「1階では創刊当初から’80年代まで、2階では’90年代から現在までの代表作を紹介しています。各年代のヒロインを追っていくと“憧れの少女像”の変遷や当時の世相をうかがい知ることができます」(弥生美術館学芸員・外舘惠子さん)

たとえば、創刊当初の1955〜’60年は、逆境に耐えながら健気に生き抜く少女が登場。勝山ひろしが描くバラ色の頰の女の子は、フリルの洋服やリボンの髪飾りをまとい、少女たちの憧れの象徴だった。

’60年代に入ると女性漫画家が台頭し始め、里中満智子や大和和紀らがデビュー。’70年代には人気キャラクターが誕生する作品が登場、『キャンディ♡キャンディ』『おはよう!スパンク』などの大ヒット作が生まれた。’80年代は恋愛作品が人気に。

「今回、’80年代をリードしたあさぎり夕先生の追悼コーナーを設けました。『なな色マジック』や『アイ♡BOY』に見られる、時代の流行を反映した男性キャラクターやヒロインのファッションなど、ポップでファンタジックなあさぎり夕ワールドは、今見てもとても魅力的です」

’90年代になると『美少女戦士セーラームーン』『魔法騎士レイアース』といった変身や魔法で戦う少女が大人気に。そして2
000年代以降は、『ふたりはプリキュア』『しゅごキャラ!』などのファンタジー路線が、現代少女の心をつかんでいる。

これらの原画のほか、きせかえセットやトランプなど、各時代の付録の展示も充実。毎号わくわくしながら雑誌を開いていた少女時代のときめきを追体験できることだろう。『なかよし』読者ではなかった人でも“憧れる少女像の流行史”として楽しめる本展。友人同士や家族で訪れれば話に花が咲くこと間違いなし!

「美少女戦士セーラームーン」 武内直子 『なかよし』1993年12月号 表紙 (C)Naoko Takeuchi ’90年代を代表する本作は、後に世界中で愛される漫画に成長。この号と同年9月号で、初の200万部を突破。
「わんころべえ」あべゆりこ KCコミックス カバー原画 (1980年発行)(C)あべゆりこ/講談社 【展示期間 中期(11月24日まで)】1976年から43年間、今なお連載中の最長寿作。ほのぼのとしたエピソードに、今も昔も癒やされる女子多数。
「なな色マジック」あさぎり夕 1986年『なかよし』10月号ふろく「なな色 ラブ・バッグ」原画 (C)あさぎり夕/講談社 【展示期間 後期(11月26日〜12月25日)】男性のサスペンダーやヒロインのカチューシャなど’80年代ファッションが随所に見られ、懐かしさがこみ上げる。
「美少女戦士セーラームーン」 武内直子 『なかよし』1993年12月号 表紙 (C)Naoko Takeuchi ’90年代を代表する本作は、後に世界中で愛される漫画に成長。この号と同年9月号で、初の200万部を突破。
「わんころべえ」あべゆりこ KCコミックス カバー原画 (1980年発行)(C)あべゆりこ/講談社 【展示期間 中期(11月24日まで)】1976年から43年間、今なお連載中の最長寿作。ほのぼのとしたエピソードに、今も昔も癒やされる女子多数。
「なな色マジック」あさぎり夕 1986年『なかよし』10月号ふろく「なな色 ラブ・バッグ」原画 (C)あさぎり夕/講談社 【展示期間 後期(11月26日〜12月25日)】男性のサスペンダーやヒロインのカチューシャなど’80年代ファッションが随所に見られ、懐かしさがこみ上げる。

弥生美術館
 創刊65周年記念『なかよし展』~乙女には恋と夢が必要だ☆~ 〜12月25日(水)

東京都文京区弥生2-4-3 TEL.03-3812-0012 営業時間:10時〜17時(入館は閉館30分前まで) 月曜休館 料金・一般900円。11月26日からカラー原画の展示替えあり。www.yayoi-yumeji-museum.jp

『クロワッサン』1009号より

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