無意識のその言葉づかいで、実はあなたは損をしています。
ちょっとした言葉づかいが人間関係の潤滑剤にもなれば、トラブルの原因にもなる。人材育成アドバイザーの平井理恵子さんにお話を伺います。
撮影・黒川ひろみ 文・一澤ひらり イラストレーション・村上テツヤ
人の品格が表れる言葉づかい。誤ると、3つの損をすることになるという。
「1つ目の損は言葉づかいができていないことで、相手に不愉快な思いをさせることです。例えば、目上の人に『おいしいですから、食べてください』と言うより、『(お口に合わないかもしれませんが)召し上がってください』と言えれば誠意が伝わりますよね」
と指摘するのは、多くの企業で長年、言葉づかいを指導してきた平井理恵子さん。日本語で難しいのは敬語だが、それが正しく使えないと誤解もされる。これが2つ目の損。
「買い物をして、店員さんから『商品をお持ちしますか?』と聞かれたら、店員が商品を持ってきてくれると思いますよね。ところが店員のほうは、客が商品を自分で持ち帰るのかと尋ねたつもりだったというケース。無用なトラブルにもなりかねません」
そして、3つ目の損は敬語以前。ふだんの物言いが無神経で、教養や人間性の浅薄さをさらけ出してしまうこと。
「『マジむかつく』とか『めっちゃカワイイ』とか、口をつく若者言葉はTPOを選ばないと、人の信用を失います」
大人が身につけるべきは正しい言葉づかいと、その場にふさわしい使い方。必要な表現力、判断力を磨きたい。
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