くらし

【和田裕美のお悩み相談】母にネグレクトされた記憶を陽転させたい。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は過去の傷を乗り越え母親を好きになりたい女性からの相談です。

<お悩み>
和田さんの小説「タカラモノ」を大変面白く読みました。
実体験を基にしたフィクションだとは思いますが、私の母も小説に描かれた母とちょっと似たタイプだったのでいろいろ考えさせられました。
母は私が小学生のときから夜遊びでたびたび深夜帰りをしたり、ごはんもろくすっぽ作ってくれず(お金がテーブルに置いてあるだけ)、運動会や学級参観などもほとんど来たことがないという、いわゆるネグレクトに近いタイプでした。大人になってからなぜあんなに小さな子どもを放置していたのかと聞いたら「もともと子どもはあまり好きじゃなかった。大人の会話が成りたつ18歳くらいになってからのほうが娘を可愛いと思うようになった」とのこと。
この育ちは私の性格に今も影を落としていると思っているのですが(人をうまく頼れない、言いたいことを飲み込んでしまいがちなど)、和田さんの小説の主人公にはそんな暗さを感じませんでした。むしろお母様への愛の深さに感動したほど。
私もできればそんなふうに親を好きになりたいしもっとポジティブに母を受け入れたいのですが、無責任な親をいまだ心のどこかで許せておらず、ずっと小さな子どもをお腹に抱えたままみたいになっています。和田さんは母を恨んだり憎んだりしたことはなかったのでしょうか。あったとしたらどのようにその考えを「陽転」させたのでしょうか。
(パイナップル/ 女性 /42歳 会社員、独身)

和田裕美さんの回答

パイナップルさん、ありがとうございます。
小説「タカラモノ」を読んでいただき、ありがとうございました。

ご飯もろくにつくらずお金がテーブルに置いてあるだけ、そういうのは
非常につらかったですよね、子供時代に。
ネグレクトされていたというのが
今の性格にちょっと影を落としているというのはよ~~~くわかります。

ただ、人間はまず、
こうじゃなきゃいけないというのは一回捨てないと
影から抜け出せないんです。

“こうじゃなきゃいけない”というのは
普通の母なら……という定義です。

「母親とはこういうものだ」という「普通」にあてはめてしまうと
他者と比較したりとか
そこから外れている自分は、かわいそうなんじゃないか
おかしいんじゃないか?と思ってしまいます。
それが「事実」でも
その人生は自分の人生そのものだから
自分の受け取り方を変えて楽になるしかないんです。

お母さんのこと
なかなか好きになれないと思うんですけど、
そこで何もしてもらわなかった、
という過去にこだわらずに
いいことを探していく受け取り方を変えてみてください。

もしかしたら
母が料理をしないので、
料理が得意になった
自立心が強くなった
孤独に耐えられる強い力がもてた
など(こじつけかもしれないけど)
プラスになることが見つかるかもしれません。

そして「人間として対等に話せる18歳くらいのほうが楽しくなった」
というのは子供だから……という特別な思いではなく
対等な人として扱ってくれていたのだと受け止めることもできます。

今のお母さんのいいところ、
今のステキなところを探していく。

過去はこれでよかったんだと
陽転思考しながら、過去を振り返っていくっていうことを
ぜひやってみてください。

和田裕美(わだひろみ)●作家・営業コンサルタント。京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオや会員サービス「パワースクール」など各種メディアで情報発信中。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界№2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『稼げる技術』(ダイヤモンド社)、『タカラモノ』(双葉文庫)など。
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