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かき玉汁【小林カツ代さんの家庭料理のレシピ】

本誌にも度々登場し、家庭料理の奥深さを伝えてくれた小林カツ代さん。受け継ぎたいレシピをその名文句と共に一番弟子・本田明子さんに教わります。

撮影・三東サイ

「だしは絶対おいしくなくちゃダメ。 香りと味が幸せな記憶になる」

「忙しい時、おかずは買ってきてもいいけれど、汁物だけはだしをとって手作りに」がカツ代さんの教えであった。台所から家じゅうに漂うだしのいい香り、口に含んだ時の旨味が家族の幸せな記憶に直結すると考えていたからだ。

「だしは昆布とかつお節があって、お湯が沸いたら1分でできる。こんなに簡単で、人を幸せにできるレシピはないですね。少量でもぜひ手作りして」(料理研究家の本田明子さん)

 

 

だしの香りとふんわり卵、ひと口で心がほどける汁椀。

かき玉汁

【材料(2人分)】
だし汁2と1/2カップ 酒小さじ1 塩小さじ1/4 醤油小さじ1/2 水溶き片栗粉[片栗粉小さじ1/2 水小さじ1/2] 卵1個 おろし生姜適量

【作り方】
1.
だし汁を煮立て、酒、塩、醤油で味を調える。
2.水溶き片栗粉を回し入れてサッと混ぜる。
3.汁がフツフツと沸いたら、お玉でゆっくり3〜4回かき回し、汁が回転してきたら、溶きほぐした卵を細くゆっくりと流し入れる。卵がふわりと浮いて、固まりかけたら蓋をして火を止める。
4.椀に注ぎ、おろし生姜をのせる。

【カツ代さんのコツ!】

卵をふんわりと仕上げるための隠し技として、水溶き片栗粉をほんの少量入れる。とろみはつかなくて良い。
卵をふんわりと仕上げるための隠し技として、水溶き片栗粉をほんの少量入れる。とろみはつかなくて良い。
小林カツ代(こばやし・かつよ)さん●料理家、エッセイスト。1937年、大阪府生まれ。2005年にクモ膜下出血で倒れるまで本誌に度々登場。読者の人気も高かった。’14年逝去、享年76。
小林カツ代(こばやし・かつよ)さん●料理家、エッセイスト。1937年、大阪府生まれ。2005年にクモ膜下出血で倒れるまで本誌に度々登場。読者の人気も高かった。’14年逝去、享年76。
本田明子(ほんだ・あきこ)さん●料理研究家。1962年、東京都生まれ。短大卒業と同時に小林カツ代さんに師事。近著に『一生食べたいカツ代流レシピ』(文春新書)がある。
本田明子(ほんだ・あきこ)さん●料理研究家。1962年、東京都生まれ。短大卒業と同時に小林カツ代さんに師事。近著に『一生食べたいカツ代流レシピ』(文春新書)がある。

『クロワッサン』1005号より

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