自分が機嫌よく居心地よく暮らす。やましたひでこさんが断捨離を続けて辿り着いた“根城”。
まさに断捨離(R)を体現する、やましたひでこさんの部屋。清々しい空間では感性が研ぎ澄まされ、人生に必要なことが自ずと見えてくる。
撮影・青木和義 文・一澤ひらり
ご機嫌で暮らすため、健康・安全・安心、プラス爽快感が何よりも大切。
【玄関】気持ちよく出迎えられるシンプルシックな空間に。
玄関は家の顔、と同時に幸運の訪れを迎えたい場所でもある。
「喜びのエネルギーが邪魔されず通れるよう、シンプルに何も置かないで、毎朝きれいに清掃して、リフレッシュすることが大切です」
靴も傘も収納され、ブータンの素朴なラグの美しさが際立つ。
【寝室】心地よく、ぐっすり眠るために安全で心安らぐ空間であること。
地震で何かが落ちてくることを防ぐためにも、ベッドまわりにはわずかなものだけ。
「寝室には着物を入れている桐箪笥があるくらい。あとは壁収納なので安心です。転落に備え、畳ベッドも低めの30cmに」
旅先で出合ったアートや仏像が異国情緒とロマンを添えて、夢の世界へと誘ってくれる。
【キッチン】なるべくモノを置かない。見せる収納は1割程度に。
キッチンに出すものは最小限に。
「すっきりしていて料理しやすいし、掃除がラクです。外に出しているのはハサミと鍋つかみとポット、観葉植物など少しだけ。調理器具や調味料などはすべて引き出しや扉の中に入れています。シンクには三角コーナーも水切りカゴもありません。洗い物はペーパータオルの上に並べます」
【浴室・洗面所】洗面所やバスルームは、ホテルのようにクリーンに。
水回りは徹底的にホテル仕様にすることで清潔感あふれる空間に。
「シャンプーと液体ソープはお風呂に入るときに持ち込む『銭湯方式』にしています。バスルームには洗面器やバスチェアも置いていないので、掃除がカンタン。洗面台はペーパータオルで拭きます」
やましたひでこさん●一般財団法人 断捨離(R)代表。ヨガの行法哲学を「断捨離」として片づけに落とし込み、実践可能な自己探訪メソッドを構築。著書に『定年後の断捨離』(大和書房)など。
※断捨離はやましたひでこの登録商標です。
『クロワッサン』1001号より
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