悪性リンパ腫
原因と特徴
悪性リンパ腫とは、リンパ球という細胞ががん化し、リンパ節をはじめとする体のいろいろな場所で増殖する病気です。悪性リンパ腫の一部はウイルス感染が原因で発症しますが、多くの悪性リンパ腫では特別な原因を特定することはできません。
ただし、他の悪性腫瘍と同様、遺伝子の異常によって起こると考えられているほか、喫煙習慣や化学物質、放射線への曝露などの環境によっても発症リスクが変わります。その症状はさまざまで、典型的なものでは首の側方や脇の下、太ももの付け根などにみられる表面のしこりです。
また、体の深部にしこりをつくることもよくあり、どこにしこりをつくるかによって全身に異なる症状があらわれます。例えば、脳にしこりをつくる場合には、からだの一部に麻痺やしびれが出たり、認知能力が低下したりするなどの神経症状がみられます。気管や太い気管支の近くにしこりをつくる場合には、咳が出ることがあります。
またしこりの場所や大きさに限らず、発熱がある、寝汗をかく、体重が減るなどの症状もよくみられます。
治療
抗がん剤を用いた化学療法を行います。また、しこりが一部分にある場合には、放射線照射療法を組み合わせて治療を行うこともあります。初回だけ入院し、2回目以降は外来で行われることが一般化しています。