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肺結核

原因と特徴

空気中に存在する結核菌に感染することで発症する肺の病気です。乳幼児が初めて結核菌に感染すると、粟粒(ぞくりゅう)結核や結核性髄膜炎としてすぐに発症することがありますが、成人の場合は感染してもすぐに発症することはなく、加齢やストレス、糖尿病などによって免疫力が下がったときに発症することがほとんどです。肺結核の症状として、2週間以上続く咳が特徴です。進行すると肺の組織が次々に破壊され、咳や痰が悪化し、少し動いただけで息切れが起こる、どんどん痩せていくなどの症状がみられることもあります。肺結核の主な症状は風邪に似ていたり、人によっては軽い倦怠感や少し咳が長引く程度だったりすることもあり、結核と気づかずに放置してしまうケースもあります。気づかないうちに周囲に感染を広げている可能性もあるため、積極的に疑う姿勢が必要とされる病気です。

治療

肺結核の治療では、治療開始から約2ヶ月目までの間、4種類の抗菌薬を組み合わせて内服します。その後4ヶ月間は2種類に減らして薬剤治療を継続することで完治を目指します。自己判断で内服をやめてしまうと、抗菌薬に対して耐性菌があらわれる可能性があるため、医師の指示に従ってしっかりと内服を継続することが大切です。

受診の目安

咳が激しい

風邪の症状の一つとしてみられる咳ですが、咳の種類や持続期間によっては別の病気が隠れていることがあります。なるべく早く受診すべきときの症状としては、息が苦しく横になることができない、呼吸とともにヒューヒュー、ゼイゼイとした音が聞こえるなどです。また、咳が2~3週間以上続くときや、痰に血が混じるときは近日中に内科や呼吸器内科へ受診を。風邪によるものであることがわかっていたり、日常生活に支障がなく2週間以内に咳が治まったりする場合は、安静にして様子をみましょう。

  • 監修

    前田裕輔 (まえだ・ゆうすけ)

    グランプロクリニック銀座院長

    関西医科大学卒。内科専門医、日本抗加齢医学会専門医。

    https://granpro-clinic.com/

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