まずは知っておきたい!むくみとたるみのメカニズム。
早く正しく対処すれば、全身の状態は必ず改善していきます!
撮影・玉置順子(t.cube) イラストレーション・山中玲奈 文・板倉ミキコ
思い当たることをチェック
上符正志さん
うわぶ・まさし 銀座上符メディカルクリニック院長
抗加齢医学専門医。アンチエイジング先進国・米国の最新の治療と検査を提供。特に、副腎疲労がもたらす症状の改善に注力している。
松宮詩依さん
まつみや・としえ 東京皮膚科形成外科銀座院勤務
リハビリテーション科専門医、形成美容外科医。予防医学に精通し、リハビリ医療にも携わる中、骨や筋肉のアンチエイジングを提唱する。
思い当たることをチェック
●たるみの原因
□ 冷え性
□ 肩こり、首こり、腰痛がある
□ 運動不足
□ 若いころ日焼けをしていた、今も日焼けを気にしていない
□ 無表情なことが多い
□ 顔に脂肪が多め
□ 喫煙している
□ 肉、魚をあまり食べていない
□ 姿勢が悪い、猫背
□ 疲れやすい
□ 酒量が多い
□ ストレスを感じやすい
□ 更年期症状がある
●むくみの原因
□ 冷え性
□ 肩こり、首こり、腰痛がある
□ 運動不足
□ 貧血気味
□ 肉、魚をあまり食べていない
□ お酒を飲む際はほとんど食べない
□ 塩分の強い味付けを好む
□ 便秘や下痢をよくする
□ ストレスを感じやすい
□ 胃腸の消化力が弱い
□ アレルギー症状がある
□ 血糖値の上下が激しい
□ 更年期症状がある
(チェックした項目が多いほど、たるみやむくみの傾向があるということ。これ以上悪化しないようしっかり対策を。)
年を重ねれば、誰でもシワやたるみができるのは老化だから仕方がないこと。それは確かに正解。
「たるみは老化の一種です。シワなどは顔を中心にできやすいですが、よく動かす箇所ほどその下の皮膚のコラーゲンの低下を引き起こし、老化が早いことがわかっています」(松宮詩依さん)
また加齢によって、肌の弾力や瑞々しさを保つコラーゲンを合成する力も衰えるので、結果、肌はたるんでしまう。
「でも、たるみは案外気づきにくいものなんです。フェイスラインが崩れたと気づいた時には、かなりたるみが進んだ段階。全身に老化が及んでしまったと考えてもいいくらいです。そして、顔の表面ばかりに目が行きがちですが、肌の下の脂肪、筋肉、骨にも関係しています。たるみをもたらす原因と、肌や脂肪、筋肉、そして骨の構造を知って対策を練れば、老化のスピードを抑えることは可能です」(松宮さん)
一方、若い頃よりむくみやすくなったと感じたり、顔のむくみがすっきりするまで時間がかかるようになった人も多いはず。これも老化のせいかと言えば、半分正解で半分間違い。
「年を取り身体の機能が衰え、むくむことはあります。でもむくみには、代謝の低下、心臓、腎臓、肝臓など、内臓機能の低下、そしてホルモンの分泌量なども関わってきますが、これらが起こるのに年齢は関係ありません。生活習慣の影響や疾患などが、むくみの原因となるのです」(上符正志さん)
さらに、たるみとむくみには個人差があるのも気になる点。
「上に掲げた項目を長期間継続・放置すれば、悪化するのは当然のこと。逆を言えば、できるだけ原因をなくす生活をすれば、悪化に歯止めをかけられるわけです」(上符さん)
たるみとむくみの大まかな概要が見えてきたところで、それぞれのメカニズムの解説へ。頭が整理されれば、今自分が何をすべきか、対策も判明する。
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