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Vol.54 抜け毛が増えて悩んでいます。【40歳からのからだ塾WEB版】

「髪は顔の額縁」なんていわれるように、女性にとって髪は第一印象を決める大事なパーツ。と、同時に年齢変化を感じやすい部分でもありますよね。
女性の40代〜50代は、ボリュームが出にくい、分け目が目立つ、1つに結ぶと寂しい印象になるなど、薄毛の訴えが最も多い年齢だそうです。髪にハリ・コシがなくなってきたなど、髪質の悪化も薄毛の原因に。
でも、「年齢だから」と諦める必要はなく、最近では、治療によって髪量をある程度回復させることが可能になっています。今回は、抜け毛・薄毛の悩みはどうしたら解消できるのか、女性専門の頭髪治療にあたっている医師の浜中聡子さんに聞きました。

文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子

薄毛の治療としてはどんなものがある?

薄毛の治療には、様々な方法があり、生活指導なども行いながら、その人に合った治療法を選ぶそうです。
「一般には、発毛効果が高いミノキシジルという成分を中心に、血流を良くしたり発毛を促したりする治療を行います。併せて髪の育成に必要な成分として亜鉛、ビオチン、ビタミンB群・C、アミノ酸などをサプリメントで補うのも有効。点滴やPRP(多血小板血漿)治療などもあり、その人に合った治療をしていきます」(浜中さん)

まずはカウンセリングから始まり、診察、検査などを経て治療方針が始まると、最低でも数ヵ月は状況を見ながら通院し、経過観察をしながら治療を継続することになります。浜中さんが院長を務める頭髪外来では、約8割の人にハリコシが出てきた、髪の厚みが安定してきたなどの治療の効果がみられるそう。
髪が増えてきたら治療をやめられるの?という問いには、「治療をやめると元の状態に戻っていきますから、よい状態を保つには、引き続きメンテナンスをしていくことが重要になります」と話していました。

育毛剤の主な有効成分とその働き

資料提供:浜中聡子

資料提供:浜中聡子

病気が原因で起こる抜け毛・薄毛もあり

最後に、注意事項として「抜け毛・薄毛には、婦人科疾患や甲状腺疾患が原因とされるものもあるので、病気が隠れていないかどうか、血液検査などで事前にチェックすることも重要です」と浜中さん。

最近では、女性専用の頭髪外来も増えてきました。自由診療となると、治療方針もかかる費用もさまざまです。カウセリングをした上で、必要な検査をきちんとしてくれたり、自分に合った治療法やアドバイスをしてくれたりするクリニックを選ぶようにするとよいそうです。


ご協力いただいた医師
浜中聡子さん ウィメンズヘルスクリニック東京 院長
はまなか・さとこ●北里大学医学部卒業。国際アンチエイジング医学会専門医、米国抗加齢医学会専門医。女性専門の頭髪外来で薄毛、抜け毛などの治療に当たっている。

※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。

ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい!

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