Vol.55 頭皮がかゆくてフケも出るんです。【40歳からのからだ塾WEB版】
文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
年齢的な変化もかゆみの原因に
ヘアケアの工夫で頭皮のうるおいを守ろう
40代であれば、年齢とともに皮脂分泌や保水機能が低下してきていて、頭皮のバリア機能が不安定になり、外的刺激に敏感になっている可能性が。
「薄毛に悩んで当院に通う人の大半は40代以上となりますが、そのうち約15%は、乾燥による頭皮の炎症やフケ、頭皮のつっぱりに悩んでいます。症状にもよりますが、日常のセルフケアで対処できる場合もあります。治療する場合には、外用薬(塗り薬)や内服薬(飲み薬)の抗アレルギー薬などで炎症やかゆみを抑えます」(浜中さん)
セルフケアのポイントは、何よりもまず頭皮のうるおいを守ること。
バリア機能を健全に保つには、やはり肌同様、頭皮にもうるおい補給が必要です。頭皮にベタつくものは塗りづらいので、市販の頭皮用保湿ローションなどを使うのも1つの方法です。
それと同時に
●シャンプーやヘアケア剤が合わない場合は無理をせず、自分の頭皮に合うもの、刺激がないものを探して切り替える
●カラーリングは、髪の毛や頭皮には負担になる場合が。白髪が気になる場合には、頻度を減らす、ヘアマニキュアなど負担の軽いものにする
など、頭皮への負担を減らすことも大切だそう。
「セルフカラーリングでは、塗る場所や量によって、頭皮のトラブルを招く例もよくみられます。行きつけの美容院で相談し、負担の少ない方法を選んでもらうとよいでしょう」(浜中さん)
女性にとっては、頭皮の健康も、髪のおしゃれも、どちらも大切。最近はグレイヘアが注目されていますが、やっぱり白髪は気になる、染めたいという人も多いはず。ただ、年齢とともに体も変化してきていることは事実なので、無理のないケアを見つけて、上手に対処していきたいですね。
浜中聡子さん ウィメンズヘルスクリニック東京 院長
はまなか・さとこ●北里大学医学部卒業。国際アンチエイジング医学会専門医。米国抗加齢医学会専門医。女性専門の頭髪外来で薄毛、抜け毛などの治療に当たっている。
※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。
ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい!
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