Vol.52 最近、いびきがひどいと言われます。【40歳からのからだ塾WEB版】
いびきというのは、かいている本人はなかなか自覚しにくいもの。女性の場合はなおさら、パートナーや友人などが気づいても指摘しにくいことがあります。だから、周りの人から「いびきをかいているわよ」と指摘されたら、それはとてもラッキーなことかも。なぜかというと、いびきには他の病気が隠れていたり、いびきによって起こる体の不調もあるからです。
ということで、今回は、更年期世代から増えるという女性の「いびき」に注目してみました。決して侮れない、いびきの影響とは? いびきは治るの?などについて、睡眠や呼吸の悩みを治療に当たっている医師の白濱龍太郎さんに聞きました。
ということで、今回は、更年期世代から増えるという女性の「いびき」に注目してみました。決して侮れない、いびきの影響とは? いびきは治るの?などについて、睡眠や呼吸の悩みを治療に当たっている医師の白濱龍太郎さんに聞きました。
文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
閉経後に発症率が高まる
睡眠時無呼吸症候群も疑って
いびきを放置してはいけない理由の一つに、いびきをかく人は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性が高いという事実があります。
アルコールを飲んだときや疲れているときだけいびきをかくなら、それほど心配はないそうです。でも、「最近、いびきが大きくなって音も変わってきた」、「突然息がつまったようにいびきが途切れるといった症状」がある場合には要注意です。
「SASとは、睡眠中にいびきや無呼吸を繰り返す睡眠障害の一つ。呼吸が止まれば脳や体は、酸欠状態になり、全身に十分な酸素を送ることができなくなります。放置すると、睡眠自体に悪影響があるだけでなく、日中の強烈な眠気、疲労感、集中力の低下、居眠り運転などの原因にもなります。さらには、高血圧や循環器の病気を起こす危険性も高くなります。たかがいびきと思わずに、SASを早く見つけて治すことが重要です」(白濱さん)
SAS(睡眠時無呼吸症候群)が及ぼす影響

資料提供:白濱龍太郎
そして何と! 閉経後は、閉経前と比較してSAS発症率が約3倍になるとの報告もあるそうです。SASの症状は更年期に現れる様々な不調・症状とも似通っています。いびきとともに下の表の症状が現れたら、SASも疑ってみましょう。
更年期症状と似ているSASの症状

資料提供:白濱龍太郎
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