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【レシピ付き】体内での代謝が早い、MCTオイルの摂り方

健康なカラダづくりに不可欠な脂質。同じ摂るなら、代謝のよいオイルを、効率よく摂りたい。専門家2人が推薦する2つ目のオイルは、カメリナオイルに続いてMCTオイル。
  • 撮影・千葉 諭、青木和義(YUKIEさん) 料理・地曳直子 文・越川典子

YUKIEさんと地曳直子さんという、オイル専門家の2人に、ダイエット向きオイルを選んでもらった。前回のカメリナオイルに続いて、今回は中鎖脂肪酸を多く含むMCTオイル編。体内での代謝が早いので、脂肪になりにくいのだという。

「一般的なオメガ6系植物油は、アレルギーや炎症を起こしやすいんです。オメガ6系を減らし、代わりにカメリナとMCTを摂りましょう。目安は、体重(㎏)÷2=一日の摂取オイル(g)です」(YUKIEさん)

【MCTオイル】糖質制限しつつ摂ると、よりダイエットに効果的。

代謝のスピードがこんなに早い

分解されない脂肪酸は、体内で使われなければ〈体脂肪〉として貯めこまれてしまうことになる。ダイエットにMCTが有効だという理由だ。

体内での代謝が早いMCTオイル。MCTとは、中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)のこと。
「脂肪酸は、炭素の長さで長鎖・中鎖・短鎖とあるのですが、長鎖に比べて、中鎖脂肪酸は体内の吸収は4倍、代謝スピードは10倍も早いんです」(YUKIEさん)
つまり、体脂肪としてカラダに貯まりにくいオイルなのである。

「素早くエネルギーになってくれるので、昔から医療や介護の現場では使われているんです」(地曳さん)
量をたくさん食べられない高齢者や手術後の患者、低出生体重児への栄養補給として摂取がすすめられてきた。
「とくに、高齢者の認知機能の改善に今、期待が高まっています。それは、MCTオイルを摂ることで、肝臓でケトン体に変換されるのですが、そのケトン体が脳の第2のエネルギー源として使われるからなんです」(地曳さん)

MCTは肝臓ですぐエネルギーになる

ほとんどの植物オイルは長鎖脂肪酸。吸収された脂肪酸は全身に運ばれ、貯蔵され、必要に応じて分解されてエネルギーになる。中鎖脂肪酸は、吸収してすぐに肝臓で分解されてエネルギーとして使われる。Am. J. Clin. Nutr;1982:36:950-962より作成

また、アスリートのエネルギー補給としても、今大きな注目を集めているという。
ダイエットには、このMCTオイルのケトン代謝を利用して体脂肪を燃やすわけですが、その際、糖質制限をしたほうがより脂肪燃焼が促進され、痩せやすいですね」と地曳さん。
基本的な摂り方としては、毎食、MCTオイルを〈自分の必要オイル量÷3〉(計算式は冒頭を参照)の量を摂る。3食糖質制限がムリな場合は、夜だけ糖質オフに。心がけるのは、毎日たんぱく質を摂ること。さらに食物繊維と発酵食品を加えることで腸内環境も整えることができる。

MCTオイルをそのままコーヒーに入れて飲むと、お腹が緩くなる人もいます。なので、私は、[乳化]させて摂ることをすすめています
次ページのレシピを見てもわかるが、ドレッシングやソース、タレに使うのだ。
「発煙温度が150℃と低く、加熱調理ができないこともありますが、MCTオイルは無味無臭なので、とても使いやすいんです。たとえば、マヨネーズ。マヨネーズというと、カロリーが高くて、避ける人が多いのですが、MCTオイル×卵×酢×塩で手作りすれば、代謝は早い、栄養価は高い、しかもおいしい。罪悪感なく食べられます」
と地曳さん。卵に含まれるレシチンが乳化剤の役割をしてくれるので、お腹も緩くなりにくい。
「レシチンの多い豆乳や豆乳ヨーグルトに加えるのもいいですね。くれぐれも、火にかける調理法は避けてください」と言うが、そもそも地曳さん、どんなオイルでもがんがんに熱する調理法には反対だ。
「過度な加熱はオイルを酸化させ、トランス化させます。加熱するなら、スチーム=蒸し調理がおすすめです」

(右)
マヨネーズはMCTオイルにぴったり。
卵と混ぜることで乳化させることができるので、MCTオイルを摂りやすくなる。体脂肪になりにくいマヨネーズが作れる。

(左)
コーヒーやお茶にそのまま入れても。
お腹が緩くなる場合は、MCTオイルを少しずつ慣らしていこう。カフェオレに混ぜても。糖質は入れずに飲む。

(左から)
ココウェル リキッド ココナッツオイル 280g 2,400円(ココウェル TEL:0120-01-5572)
仙台勝山館 MCTオイル 360g 2,204円(勝山ネクステージ TEL:022-722-3750)
仙台勝山館 MCTオイル スティックタイプ 7g×14袋 1,280円(勝山ネクステージ)

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