Vol.25 過敏性腸症候群の薬を飲んでいますが、治りません。【40歳からのからだ塾WEB版】
- 文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
前回に引き続き、身近な症状「便秘」の治療法について。今回は、便秘と下痢をくり返したり、お腹が痛くなったりするので内科を受診→「過敏性腸症候群(IBS)」と診断されたけれど薬が効かなかった、というケースについて紹介します。このような場合、薬をかえてもらったほうがよいのか、医師をかえたほうがよいのか、専門医に聞きました。
便秘の人の約半数がIBS
お腹の痛みが特徴
「過敏性腸症候群(IBS)」は、大腸に腫瘍や炎症などの病気がないのに、お腹の調子が悪く、便秘や下痢などをくり返す病気。慢性的な便秘の人の2人に1人が罹患しているとされています。
一方、腹痛症状を伴わない慢性の便秘は、「機能性慢性便秘」と診断されることが多いそうです。
消化器内科のスペシャリスト、木下芳一さんによると、IBSの治療では、生活習慣の見直しや食事指導、薬による治療が行われます。
「IBS は、放っておいても悪性疾患になることはなく、QOL(生活の質)に関わる疾患。IBSによってQOL(生活の質)がどれだけ低下しているか、患者さんが困っている度合いで、治療するかどうかを決めていきます」
便秘型過敏性腸症候群の治療の基本
資料提供:木下芳一
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