【がん体験者に聞く|内田春菊さん】比較的冷静に受け止められたのは予備知識のおかげ。
2年前、直腸がんと診断された漫画家、作家の内田春菊さん。どうやって乗り越えたのか、体験談を聞きます。
撮影・千葉 諭
あらゆる局面で選択肢を突きつけられ、疑問が出てくる治療中、内田さんは必ず主治医とよく話し合ったという。
「わからないことはとにかく先生に聞きました。息子はなんでもすぐにインターネットで調べてましたけど、私はキリがないから見ませんでした。先生とのミーティングを重ねることが一番大事だと思ってましたね」
話し合った結果、先生の腕の良さもあってストーマは看護師に褒められるほど、小さいものに。装具もコンパクトで日常生活に支障は少なく過ごせているという。生活で変えたことは?
「お酒をやめました。飲み過ぎてお腹壊すとストーマに影響するし、アセトアルデヒドは発がん性物質とも言われるし。糖質制限は継続中。再発はしたくないから、ストレス多そうな恋愛もしばらくいいかなって(笑)。あとは仕事! 描けば描くほどすっきりするので、仕事に集中しようと思ってます」
現在がん経験を漫画として配信中。内田さんらしく鷹揚に描かれている。
「2年経ってやっと、私なんかでよければ、この体験を多少は語っていこうと思えてきました」
『クロワッサン』956号より
●内田春菊さん 漫画家、作家/2015年直腸がんと診断。術前術後抗がん剤、手術後、人工肛門造設。『がんまんが~私たちは大病している~』は、Renta!( http://renta.papy.co.jp/)で独占先行配信スタート。
02 / 02
広告