【ヨガのポーズ92】“舞う” 踊り子のポーズ——Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方
湧き上がってくるものをアウトプットする。それが表現。──SNSの時代。アップしっぱなし。言葉を投げっぱなし。そんな風潮がちょっと気になります。アウトプットとインプットの間に、人としての成長があってほしいと願って。
撮影・中島慶子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
踊り子のポーズ
真っ直ぐに立ち、片方の膝を軽く曲げながら、もう一方の膝を高く上げます。上げた足裏を軸足の膝につけ、両手を左右にバランスをとりながら、軸足のほうに上体を軽く曲げます。深い呼吸で8秒。反対の足でも行います。一日何回でも。
誰もが自由な表現者。思いや考えを表現していいし、表現できる環境を自ら整えることは大事です。
表現する──と言って、思い浮かぶのは、カラダを使って舞う「踊る人」です。私がイメージする「踊り子」を表現してみました。ポーズを見てください。笑っていますが、私、ふざけていないです。片方の足で立ち、もう一方の足を膝につけ、両手を広げてバランスをとる。試してみると、全身の筋力を使っているのがわかると思います。
一体、踊る人って、どうやって踊りを身につけるのか。考えてみると、日舞でもジャズダンスでも、初めは真似から入ります。茶道家・千利休の教え「守破離」でもわかるように、まず基本の技や型を身につけ「守り」、その基本を土台として、型を「破り」、洗練させる。次に、型から「離れ」、自分だけのオリジナルを作る──。
真似をしている、つまりインプットしているだけでは、いつかもの足りなくなるものなんです。自ずと湧き上がってくるものを、アウトプットしてみたくなる。それが、表現です。
そして、アウトプットしたものに対して、周囲からの反応が、次なるインプットとなる。そして、次のアウトプットをしていく。そのくり返しで、人は成長していくような気がします。
『クロワッサン』1161号より
広告