夏の必需品。白の麻のスカーフ──松田美智子の「くらしの歳時記」
古くから伝わる習慣やしつらい、暮らしの知恵。松田美智子さんが取り入れている“歳時記”を紹介します。今回は「リネンスカーフ」。
撮影・鍋島徳恭
リネンスカーフ
夏の必需品。白の麻のスカーフは日除けと冷房対策に重宝します
私は白が好きです。清潔感があって、何にでも合わせやすい、顔写りが明るい。そして、汚れが目立つからです。汚れが目立たないほうがいいじゃない、と思われる方も多いかもしれませんが、どの色でも汚れはつくものなので、目立たないと長く放ってしまいます。そして、いざ着る時に「なに、このシミ!」ということになるのが嫌なのです。汚れがついたら、その部分のつまみ洗いをすれば、OK。黄ばみには、昨今は優れた洗剤があります。ですので、夏も「白」がベースです。
少し贅沢ですが、よそゆき用には数年前に購入したブルネロ・クチネリの麻に金属をあしらった大判スカーフが気に入っています。ふわっと首回りに巻いたり、時には日焼け防止に頭からかぶってしまうことも。外が猛暑でも、電車の冷房は私には耐え難いこともしばしばで、大判のスカーフにどれだけ助けられたことか。出張先で汗で汚れてもお風呂でササッと洗えば、翌朝には乾いています。
夏の犬の散歩にも麻のスカーフが活躍
ここ数年の夏の暑さは尋常ではありません。朝晩の散歩用に2枚の麻のスカーフを使い回しています。ユニクロと無印良品の物です。1回の散歩で、汗でぐしょぐしょに。どちらも、洗濯機で毎日洗っても大丈夫! 使うほどに柔らかく、肌なじみが良くなり、ひと夏と思っていたのに、今年で4年目です。惜しみなく使える麻のスカーフは、私の必需品です。お世話になっているお医者様から、日に当たることが骨にもいいと伺っているので、顔と首は紫外線を防ぎながらなるべく外を歩くようにしています。
『クロワッサン』1144号より
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