始めてみよう! 【呼吸力】をアップさせる、フレイル予防エクササイズ
撮影・黒川ひろみ 文・石飛カノ
【呼吸力】
フレイル予防には、呼吸力を高め、自律神経を整えることが大切。多くの人は普段浅い胸式呼吸で、常に胸まわりが緊張気味。リラックスを促し、お腹の深層の筋肉を使う呼吸は、横隔膜を使った腹式呼吸。ポイントは息を吸ったときにお腹を膨らませ、吐くときにへこませること。
「風船に空気を入れたら膨らんで、空気を逃したらへこむのと同じイメージで行いましょう。目標は10秒間続けて吐くということ。呼吸は鼻から吸って口から吐きます。10回行いましょう」
肋骨押さえ呼吸
椅子に座り、肋骨の下部に左右の手を当てる。鼻から息を大きく吸い、お腹が膨らみ肋骨が真横に広がる感覚を掴む。次に口から10秒間細く長く息を吐き、お腹がへこみ肋骨の幅が縮む感覚を掴む。
体側呼吸
椅子に座り、両手を頭の後ろで組み、息を吐く。お尻を座面から浮かせずに上半身を真横に倒しながら、伸ばした側の体側に息を入れるように息を吸う。息を吐きながら元の姿勢に。
ねじり呼吸
椅子に浅く腰掛け、椅子の背と座面を左右の手で持ちながら上半身を捻る。背中に息を入れる感覚で鼻から息を吸い、口からゆっくりと吐く。10回繰り返したら逆捻りで10回。
始めてみよう! 5つの力をアップさせる、フレイル予防エクササイズ
身体的・社会的・精神的な要素のうち、最も着手しやすいのが身体的フレイルの予防。ジムに通わなくても、自宅で手軽に行えるエクササイズを実践すればOK。
教えてくれるのは理学療法士でトレーナーの中野渡菜奈美さん。
「自律神経を整える腹式呼吸、柔軟性を維持するストレッチ、下半身や体幹を鍛える筋トレ、転倒予防に役立つバランストレ、そして心拍数を上げる持久力トレ。5つのジャンルの運動を順番に行うとよいでしょう。1ジャンルから1種目を選んで毎日行いましょう」
得意な種目ばかりを行うのではなく、1週間5種目を行ったら、次の週は違う組み合わせで5種目というように、ローテーションしていくことが大事。
『クロワッサン』1127号より
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