健康を意識した良い買い物グセを習慣づけるために意識したいこと
撮影・土佐麻理子 イラストレーション・本田しずまる 構成&文・保手濱奈美
大豆製品コーナー
肉・魚以外のたんぱく質やカルシウムの摂取に重宝!
「50代以上の人は、摂取するたんぱく質にバリエーションを持たせることが健康維持の秘訣。肉や魚と同じくらい良質なたんぱく源の納豆は、毎日でも食べていいと思います。また、豆腐にはカルシウムも含まれていますが、絹よりも木綿のほうが少しだけ多く摂取可能です」
主食コーナー
白ではなく茶色い主食で血糖値の上昇をセーブ。
「白米を買うなら、それに混ぜるタイプのもち麦や雑穀なども購入を。白米に顕著な食後の血糖値の上昇を抑えられます。また、最近人気のオートミールは低GIかつ食物繊維が豊富なので、”ごはん化”して主食にするのもおすすめ。パンは白い食パンではなく、できれば全粒粉を選ぶようにしましょう」
魚介コーナー
オメガ3が豊富な青魚を筆頭に、白身魚もプラス。
魚のメリットはたんぱく質と良質な脂のオメガ3を摂れるところ。「オメガ3にはDHAとEPAが含まれますが、これらは老化防止にも効果があるといわれる栄養素。とくにサバやアジなど青魚に豊富です。ただ、その脂の多さでカロリーが高くなりがち。青魚を中心にタラなど高たんぱく低脂質な魚も取り入れて」
肉コーナー
気をつけたいのは脂身。鶏、豚を中心にたまに牛肉。
肉はたんぱく源である半面、脂身には血中コレステロールを上げる飽和脂肪酸が多く含まれる。「おすすめは鶏むねなど脂身の少ない部位。鶏ももや豚ロースは脂身を切り分ければOK。牛肉はそれをできない部位が多いので頻度は控えめに。鶏、豚、牛と栄養素が異なるため、どれかに偏らずに摂りましょう」
保存食品コーナー
缶詰や乾物をストックして必要な栄養素を補給。
「常備したいのは、サバ缶やイワシ缶。調理の手間なくたんぱく質や良質な脂が摂れるという優秀さ。味噌煮など味つきのものは塩分が気になるので、水煮を選ぶといいでしょう。大豆缶もたんぱく質やカルシウムの摂取に重宝。乾燥ひじきや切り干し大根も、カルシウムの摂取にぜひ活用していただきたいです」
冷凍食材コーナー
買い出し頻度を減らしたい。そんな時は生ものを冷凍に。
近年は、冷凍の技術がますます進化。「昔は冷凍すると栄養が損なわれるといわれていましたが、今はその心配は少ないでしょう。種類も豊富なので、買い物に行くのに疲れてしまうという人は、肉や魚、野菜など足の早い生ものを冷凍食材に替えると、買い出しの頻度を減らせますよ」
おやつコーナー
小袋や個包装のお菓子を選んで、一気に食べる衝動を抑止。
「おやつのような嗜好品は、悪い買い物グセが一番出やすいところ。一気に食べてしまわないように、大袋ではなく小袋のおせんべいなどを選ぶようにしましょう。チョコレートもハイカカオがおすすめ。また、食物繊維が摂れる甘栗や焼き芋をおやつにすると、甘さの満足感もあり、一石二鳥です」
乳製品コーナー
カルシウム源の牛乳は低脂肪を選ぶのが賢明。
「牛乳は、その吸収率も考えるとカルシウム源として効率的な飲み物。ただ、飽和脂肪酸が多いため、低脂肪牛乳を選ぶといいと思います。同じくカルシウム源のヨーグルトは、ギリシャヨーグルトを選べばたんぱく質も豊富。また、豆乳はカルシウムのほかに鉄分も摂れるので、更年期の女性はぜひ」
卵コーナー
ビタミンDが強化された卵は骨の健康にも貢献!
「最近スーパーでビタミンDが強化された卵を見かけますが、せっかくなら骨のケアにも役立つこのタイプがおすすめ。卵は1個につき約230㎎のコレステロールを含む食材。ビタミンC以外のすべてのビタミンが含まれている完全栄養食品とも呼ばれていますが、一日1〜2個を目安に取り入れるといいでしょう」
『クロワッサン』1133号より
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