からだ

「腸活よりも胃活が大事」、登用医学ライフクリエーターの島田淑子さんの生活習慣。

便秘とは縁がない。
そんなうらやましい毎日を送っている島田淑子さんに、食事や生活習慣について聞きました。
  • 撮影・黒川ひろみ 文・嶌 陽子

腸を元気にするには、胃活が大切。消化力を高めましょう。

こんなことありませんか?

□ 便通が3日以上ない
□ 下痢と便秘を繰り返す
残便感がある
□ ストレスでお腹を壊す
□ 早食いと言われる

「最近は腸活が流行っていますが、私はまずは胃活が大事だと思っています」

そう語るのは、東洋医学のエキスパートでありながら、分子栄養学にも詳しい島田淑子さん

「腸が嫌がるのは未消化のたんぱく質を送られて、腸内細菌のバランスが乱れること。一方、腸の調子が悪い人は腸壁が傷ついていることが多く、これを修復するためにも、たんぱく質は必要です。大事なのは、胃でたんぱく質をしっかり消化してから腸に送ることなんです」

【酸味のあるもので消化力を高める。】食事の最初に酸味のあるもので胃酸の分泌を促進。梅干しや、 赤梅酢と油で作るドレッシングが定番。油は藻類由来のオメガ3とMCTオイルをブレンドした「リポバランスオイルMO3」。

島田さんのいう胃活とは、消化を助ける胃酸をしっかり出すこと。

「私は普段からよく噛んで食べるようにしています。また、食事の最初に梅干しなどの酸っぱいものを食べるのも習慣。いずれも唾液の分泌を促し、それによって胃が刺激されて胃酸がよく分泌されるんです」

また、たんぱく質を消化吸収のよい形にしてからとる工夫もしている。

「魚のだしなら胃腸に負担をかけませんし、骨付きの鶏肉を煮出したスープ、ボーンブロスもよく飲んでいます」

【胃腸に負担をかけないだしをよく飲む。】いりこだしやアゴだしなどは、消化しやすい形でたんぱく質をとれる優れもの。「手軽に利用できるだしパックも便利。腸の調子が悪い人にも勧めています」

食事以外で行っているのが、古来より中国で行われてきた療法を日本人向けにアレンジした「島田流かっさマッサージ」。

専用のプレートで皮膚を刺激し、経絡(東洋医学における体の「気」や「血」の通り道)の流れをよくするものだ。消化力を高める経路を刺激することで、お腹は常に不調知らず。

【消化力を高める経絡をかっさで刺激。】「胃経」は脚の前面にある骨の外側、膝下から足首前面の中央にかけてのライン。プレートの先で5cm幅を3回ずつ刺激し、少しずつ下に移動。かっさの前は必ずクリームなどを肌に塗ること。
消化器全般に関わる「脾経(ひけい)」。脚の内側にある骨のきわに沿ったライン。くるぶしから膝下に向かって、5cm幅を3回ずつ刺激 し、少しずつ上に移動。「痛気持ちいい」くらいがちょうどよい。

「かっさ用のプレートは100円ショップなどでも売っています。手軽にできるので、ぜひ試してみてください」

島田淑子

島田淑子 さん (しまだ・すみこ)

東洋医学ライフクリエーター

鍼灸師、美容師、国際中医薬膳師、調理師。日本かっさ協会会長。日本における「かっさ」の第一人者。北鎌倉の「気流LABO」にて東洋医学を柱にした生活全般のプロデュースを行う。

『クロワッサン』1104号より

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